阿波国 式内社 50座(大3座・小47座)について

阿波国(あわのくに)の式内社とは 平安時代中期〈927年12月〉に朝廷により編纂された『延喜式神名帳(Engishiki Jimmeicho)』に所載される 阿波国 50座(大3座・小47座)の神社です

阿波国(あわのくに)について

阿波国Awanokuniは  令制国の一つ〈南海に属する
現在の徳島県

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『古語拾遺』大同2年(807)〉には
天富命(あめのとみのみこと) 神武東征において忌部氏を率いて、木国の材木を採取し畝傍山の麓に橿原宮を造営した

さらに 天富命(あめのとみのみこと)は 肥沃な土地を求め当地の開拓をして 穀・麻種を植えたと記されます

当初は 粟国(あわのくに)
和銅6年(713)元明天皇による勅命 好字令により「粟」は「阿波」に変更

阿波国(あはのくに) 50座(大3座・小47座)

大社3は3〈いずれも名神大社〉
小社47は47
 50は50

※座は神の柱数 社は神社数

〈延喜式神名帳に記載〉
板野郡(いたのの こおり) 4座(大1座・小3座)
阿波郡(あはの こおり) 2座(並小)
美馬郡(みまの こおり) 12座(並小)
麻殖郡(をえの こおり) 8座(大1座・小7座)
名方郡(なかたの こおり) 9座(大1座・小8座)
勝浦郡(かつうらの こおり) 8座(並小)
那賀郡(なかの こおり) 7座(並小)

目次

板野郡(いたのの こおり) 4座(大1座・小3座)

国立公文書館デジタルアーカイブス  延喜式 刊本(跋刊)[旧蔵者]紅葉山文庫https://www.digital.archives.go.jp/DAS/meta/listPhoto?LANG=default&BID=F1000000000000004146&ID=M2014101719562090086&TYPE=&NO=画像利用

大麻比古神社(名神大)(おほあさひこの かみのやしろ)

・大麻比古神社(鳴門市大麻町)

鹿江比賣神社(かえひめの かみのやしろ)

・野神社〈大麻比古神社 末社〉

・葦稲葉神社・殿宮神社(上板町神宅)

宇志比古神社(うしひこ かみのやしろ)

・宇志比古神社・宇志比賣神社〈大麻比古神社 境外摂社〉

・宇志比古神社(鳴門市大麻町)

岡上神社(をかのうへの かみのやしろ)

・岡上神社(板野町)

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阿波郡(あはの こおり) 2座(並小)

国立公文書館デジタルアーカイブス  延喜式 刊本(跋刊)[旧蔵者]紅葉山文庫https://www.digital.archives.go.jp/DAS/meta/listPhoto?LANG=default&BID=F1000000000000004146&ID=M2014101719562090086&TYPE=&NO=画像利用

建布都神社(たけふつの かみのやしろ)

・建布都神社(阿波市市場町)

・建布都神社・西宮神社(阿波市土成町)

・赤田神社(阿波市土成町)

・八幡神社〈杉尾大明神〉(阿波市市場町)

・伊笠神社(阿波市市場町)

事代主神社(ことしろぬしの かみのやしろ)

・事代主神社(阿波市市場町伊月)

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美馬郡(みまの こおり) 12座(並小)

国立公文書館デジタルアーカイブス  延喜式 刊本(跋刊)[旧蔵者]紅葉山文庫https://www.digital.archives.go.jp/DAS/meta/listPhoto?LANG=default&BID=F1000000000000004146&ID=M2014101719562090086&TYPE=&NO=画像利用

鴨神社(かもの かみのやしろ)

・鴨神社(東みよし町加茂)

田寸神社(たわの かみのやしろ)

・田寸神社(東みよし町加茂)

・鴨神社(東みよし町加茂)

・金丸八幡神社(東みよし町)

・西照神社(美馬市)

・太田神社〈田寸神社再建地〉(つるぎ町貞光太田東)

・武大神社(井川町井内西)

横田神社(よこたの かみのやしろ)

・横田神社(東みよし町加茂)

・鴨神社(東みよし町加茂)

伊射奈美神社(いさなみの かみのやしろ)

・高越神社(吉野川市山川町木綿麻山)

・伊射奈美神社(美馬市穴吹町三島舞中島)

・八幡神社(美馬市脇町大字猪尻)

・十二所神社(美馬市穴吹町口山尾山)

・伊射奈美神社(美馬市美馬町中鳥)

・伊射奈美神社原社跡(美馬市美馬町中鳥)

建神社(たけの かみのやしろ)

・建神社(つるぎ町半田逢坂)

・竹神社(三好市池田町松尾大申)

・天王宮 建神社(美馬市脇町)

・正八幡宮(三好市三野町清水)

天椅立神社(あめよりたての かみのやしろ)

・天椅立神社(東みよし町昼間)

・天戸八坂神社(東みよし町昼間)

天都賀佐毘古神社(あまつかさひこの かみのやしろ)

・天都賀佐彦神社(美馬市美馬町西荒川)

・天都賀佐比古神社(美馬市美馬町轟)

八十子神社(やつこの かみのやしろ)

・蜂須神社(つるぎ町貞光宮平)

・正八幡宮〈合祀先〉(美馬市穴吹町三島小島)

弥都波能賣神社(みつはのめの かみのやしろ)

・武大神社(井川町井内西)

・八大龍王神社(美馬市脇町)

・天王宮 建神社(美馬市脇町)

・八坂神社(美馬市美馬町)

波尓移麻比弥神社(はにやまのひみの かみのやしろ)

・馬岡新田神社(三好市井川町)

・波爾移麻比禰神社(美馬市脇町)

倭大國玉神大國敷神社二座(やまとおほくにたまのかみ おほくにしきかみの やしろ ふたくら)

・医家神社(三好市池田町)

・磐坂神社(三好市池田町シンヤマ)
〈医家神社 旧鎮座地〉

・倭大國魂神社(美馬市美馬町字東宮ノ上)

・倭大國敷神社(美馬市脇町拝原)

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麻殖郡(をえの こおり) 8座(大1座・小7座)

国立公文書館デジタルアーカイブス  延喜式 刊本(跋刊)[旧蔵者]紅葉山文庫https://www.digital.archives.go.jp/DAS/meta/listPhoto?LANG=default&BID=F1000000000000004146&ID=M2014101719562090086&TYPE=&NO=画像利用

忌部神社(名神大月次新嘗・或号麻殖神・或号天日鷲神)(いむへの かみのやしろ)

・忌部神社(徳島市二軒屋町)
〈明治18年11月 旧鎮座地 吉良御所平より遷座〉

・忌部神社(つるぎ町貞光吉良)
〈旧鎮座地 吉良御所平〉

・忌部神社〈御所神社〉 (つるぎ町貞光吉良)
〈昭和63年11月19日 現在地に移転新築〉

・山崎忌部神社(山川町忌部山)

・黒岩磐座遺跡〈真立石〉(山川町東麓)
〈山崎忌部神社の旧鎮座地〉忌部本宮大社

天村雲神 伊自波夜比賣神社二座(あまむらくものかみ いしはやひめの かみのやしろ ふたくら)

・天村雲神社(山川町村雲)

・天村雲神社(山川町流)

伊加加志神社(いかかしの かみのやしろ)

・伊加々志神社(川島町桑村)

天水沼間比古神 天水塞比賣神社二座(あまつぬまひこのかみ あまのみつせきひめの かみのやしろ ふたくら)

・敷島神社(鴨島町敷地)
〈式内社の論社 雨足神社を 明治42年9月 合祀〉

秘羽目神 足浜目門比売神社二座(ひはめのかみ たらはまめもひめの かみのやしろ ふたくら)

・杉尾神社(鴨島町牛島)

・中内神社(鴨島町西麻植中筋)

・八幡神社(川島町児島前池北)

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名方郡(なかたの こおり) 9座(大1座・小8座)

国立公文書館デジタルアーカイブス  延喜式 刊本(跋刊)[旧蔵者]紅葉山文庫https://www.digital.archives.go.jp/DAS/meta/listPhoto?LANG=default&BID=F1000000000000004146&ID=M2014101719562090086&TYPE=&NO=画像利用

国立公文書館デジタルアーカイブス  延喜式 刊本(跋刊)[旧蔵者]紅葉山文庫https://www.digital.archives.go.jp/DAS/meta/listPhoto?LANG=default&BID=F1000000000000004146&ID=M2014101719562090086&TYPE=&NO=画像利用

天石門別八倉比賣神社(大月次新嘗)(あまのいはとわけ やくらひめの かみのやしろ)

・天石門別八倉比賣神社(徳島市国府町)

上一宮大粟神社(神山町)
一宮神社(徳島市)の元宮とされる

・一宮神社(徳島市)

天石門別豊玉比賣神社(あまのいはとわけ とよたまひめの かみのやしろ)

・雨降神社(徳島市不動西町)

・龍王祠〈廃社〉

徳島市の徳島中央公園(城山)〉にあった竜王祠は 徳島城の取り壊し時〈明治8年(1875)〉眉山麓にある国瑞彦神社に合祀

・竜王さんのクス(もと徳島城城山に鎮座した竜王祠〈廃社〉の付近)

・国瑞彦神社(徳島市伊賀町)

式内社(阿波國名方郡 天石門別豊玉比賣神社)の論社二つ

境内社龍王神社゛〈現在は 廃社 本殿に合祀されている
※国瑞彦神社の境内社゛龍王神社゛は 式内社 天石門別豊玉比賣神社の論社とされていた

竜王宮(もと徳島城城山に鎮座していた竜王宮〈国瑞彦神社に合祀されていた時期あり
※元は徳島城内に鎮座した゛龍王祠゛は 式内社 天石門別豊玉比賣神社論社とされ 国瑞彦神社・忌部神社を経て 現在は 徳島城鎮護の社である春日神社の境内に遷座

・豊玉比賣神社(徳島市眉山町)〈春日神社 境内〉

竜王宮(もと徳島城城山に鎮座していた竜王宮〈国瑞彦神社に合祀されていた時期あり
※元は徳島城内に鎮座した゛龍王祠゛は 式内社 天石門別豊玉比賣神社
論社とされ 国瑞彦神社・忌部神社を経て 現在は 徳島城鎮護の社である春日神社の境内に遷座

・天石門別八倉比賣神社(徳島市国府町)

麻能等比古神社(まのとひこの かみのやしろ)

・大麻比古神社(徳島市明神町)

・天石門別八倉比賣神社(徳島市国府町)

和多都美豊玉比賣神社(わたつみとよたまひめの かみのやしろ)

・雨降神社(徳島市不動西町)

・王子和田津美神社(徳島市国府町)

大御和神社(おほみわの かみのやしろ)

大御和神社(国府町府中)

天佐自能和氣神社(あまさしのわけの かみのやしろ)

・天佐自能和気神社(徳島市不動東町)

御間都比古神社(みまつひこの かみのやしろ)

・御間都比古神社(佐那河内村下モノミ石)

多祁御奈刀祢神社(たけみなとみ かみのやしろ)

・多祁御奈刀弥神社(石井町浦庄諏訪)

意富門麻比賣神社(いふとまのひめ かみのやしろ)

・宅宮神社(上八万町上中筋)

勝浦郡(かつうらの こおり) 8座(並小)

国立公文書館デジタルアーカイブス  延喜式 刊本(跋刊)[旧蔵者]紅葉山文庫https://www.digital.archives.go.jp/DAS/meta/listPhoto?LANG=default&BID=F1000000000000004146&ID=M2014101719562090086&TYPE=&NO=画像利用

勝占神社(かつうらの かみのやしろ)

・勝占神社(勝占町中山)

事代主神社(ことしろぬしの かみのやしろ)

・生夷神社(勝浦町沼江田中)

・蛭子神社(勝浦町沼江一楽)〈大将軍神社の境内社〉

山方比古神社(やまかたのひこの かみのやしろ)

・金山神社〈山方比古神社〉(多家良町立岩)

・立岩神社〈山方比古神社〉(多家良町立岩)

宇母理比古神社(うもりひこ かみのやしろ)

・宇母理比古神社(八多町森時)

阿佐多知比古神社(あさたちひこの かみのやしろ)

・朝立彦神社(飯谷町小竹)

速雨神社(はやあめの かみのやしろ)

・速雨神社(八多町坂東)

御縣神社(みあかたの かみのやしろ)

・御縣神社〈豊國神社の境内社〉(小松島市中郷町豊ノ本)

建嶋女祖命神社(たけしまめおやのみこと かみのやしろ)

・建島女祖命神社〈建島神社〉(小松島市中田町広見)

那賀郡(なかの こおり) 7座(並小)

国立公文書館デジタルアーカイブス  延喜式 刊本(跋刊)[旧蔵者]紅葉山文庫https://www.digital.archives.go.jp/DAS/meta/listPhoto?LANG=default&BID=F1000000000000004146&ID=M2014101719562090086&TYPE=&NO=画像利用

和耶神社(わやの かみのやしろ)

・羽浦神社(阿南市羽ノ浦町)
〈式内社 論社 和耶神社(宮倉村字背戸田)を合祀〉

・和耶神社旧鎮座地(阿南市羽ノ浦町宮倉背戸田)

・日和佐八幡神社(美波町日和佐浦)

・宮倉神社(阿南市羽ノ浦町西春日野)

宇奈為神社(うなゐの かみのやしろ)

・宇奈為神社(那賀町木頭内ノ瀬)

和奈佐意富曽神社(わなさいふその かみのやしろ)

・大里八幡神社(海陽町大里松原)99168

・和奈佐意富曽神社(海陽町大里松原)99170

・羽浦神社(阿南市羽ノ浦町)
〈式内社 論社 和奈佐意富曾神社(宮倉村字羽ノ浦居内)を合祀〉

・蛭子神社(那賀町和食南川)

室比賣神社(むろひめの かみのやしろ)

・室姫神社(阿南市新野町入田)

・阿津神社(海陽町相川 阿津)

・轟神社(阿南市新野町北宮ノ久保)
〈式内社 論社 室比売神社(南荒田野村岡山)を中世に合祀〉

建比賣神社(たてひめの かみのやしろ)

・古烏神社(阿南市)

 

八桙神社(やほこの かみのやしろ)

・八桙神社(阿南市市長生町宮内)

賀志波比賣神社(かしはひめの かみのやしろ)

・津峯神社(阿南市津乃峰町東分)

・賀志波比売神社(阿南市見能林町柏野)

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世界文化遺産「富士山-信仰の対象と芸術の源泉」のクライテリア(iii)として「古代から今日に至るまで山岳信仰の伝統を鼓舞し続けてきた 頂上への登拝と山麓の霊地への巡礼を通じて 巡礼者はそこを居処とする神仏の霊能を我が身に吹き込むことを願った」と記されます

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出雲國(izumo no kuni)は「神の國」でありますので 各郡の条に「〇〇郡 神社」として 神社名の所載があります
『風土記(fudoki)』が編纂(733年)された 当時の「出雲の神社(399社)」を『出雲國風土記 神名帳(izumo no kuni fudoki jimmeicho)』として伝える役割をしています

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大国主神(おほくにぬしのかみ)が 坐(ましま)す 古代出雲の神代の舞台へ行ってみたい 降積った時を振り払うように 神話をリアルに感じたい そんな私たちの願いは ”時の架け橋” があれば 叶うでしょう 『古事記(こじき)』〈和銅5年(712)編纂〉に登場する神話の舞台は 現在の神社などに埋もれています それでは ご一緒に 神話を掘り起こしましょう

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出雲国造神賀詞(いずものくにのみやつこのかんよごと)は 律令体制下での大和朝廷で 出雲国造が その任に就いた時や遷都など国家の慶事にあたって朝廷で 奏上する寿詞(ほぎごと・よごと)とされ 天皇(すめらみこと)も行幸されたと伝わっています

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7

行幸会は 宇佐八幡とかかわりが深い八ケ社の霊場を巡幸する行事です 天平神護元年(765)の神託(shintaku)で 4年に一度 その後6年(卯と酉の年)に一度 斎行することを宣っています 鎌倉時代まで継続した後 1616年 中津藩主 細川忠興公により再興されましたが その後 中断しています 

8

對馬嶋(つしまのしま)の式内社とは 平安時代中期〈927年12月〉に朝廷により編纂された『延喜式神名帳』に所載されている 対馬〈対島〉の29座(大6座・小23座)の神社のことです 九州の式内社では最多の所載数になります 對馬嶋29座の式内社の論社として 現在 67神社が候補として挙げられています

-延喜式神名帳(Engishiki Jimmeicho)
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