白嶽神社(しらたけじんじゃ)は 御神体である霊山「白嶽(シラタケ)」の遥拝所として鎮座しています 古来より 白嶽(シラタケ)は 神聖視され 近づくこともタブーの聖域とされていて みだりに登ることは出来ませんでした その為 こちらの遥拝所から 遠く霊山「白嶽」に祈りを捧げていました
目次
1.ご紹介(Introduction)
この神社の正式名称や呼ばれ方 現在の住所と地図 祀られている神様や神社の歴史について ご紹介します
【神社名(Shrine name)】
白嶽神社(Shiratake Shrine)
(しらたけじんじゃ)
[通称名(Common name)]
【鎮座地 (Location) 】
長崎県対馬市美津島町洲藻347-2
[地 図 (Google Map)]
【御祭神 (God's name to pray)】
《主》大山祇神(Oyamatsumi no kami)
《合》多久頭魂神(Takuzudama no kami)〈対馬固有の神〉
大正12年(1923)4月12日 須茂乃久頭神社 合祀
【御神格 (God's great power)】(ご利益)
【格 式 (Rules of dignity) 】
・津島七岳の宋社
【創 建 (Beginning of history)】
※御神体山「白嶽(シラタケ)」の遥拝所として鎮座
白嶽神社
鎮座地 美津島町大字洲藻347-2
祭 神 大山祇神 おうやまずみのかみ
多久頭魂神 たくづたまのかみ由緒
神籬磐境(ひもろぎいわさか)の上古制の社にして 津島七岳の宗社として 深林鬱蒼峻岳秀麗の地なり古来 蛇淵を中の御所と称し 緑原を遥拝所となし 茲に 神殿を設けたり
国主の崇敬ありし神社にて 洲藻の総鎮守神なり大正12年4月12日 教第1001号を以て 須茂乃久頭神社合併許可せられ
大正12年4月12日 神社明細帳に編入せらる。境内案内板より
【由 緒 (History)】
『対馬神社ガイドブック』~神話の源流への旅~より抜粋
しらたけじんじゃ
白嶽神社神社のプロフィール
白嶽山頂は石英斑岩の双耳峰であり、朝日を浴びて白く輝くその山容は美しく、対馬の山岳信仰の総社とされています。全体が神山として崇敬の対象ですが、雌嶽の岩峰の根もとにある岩窟は 特に神聖視されています。
雄嶽山頂からは 眼下に濃緑の原始林や浅茅湾、対馬海峡が広がり、天の高さを実感できます。
白嶽山頂(雄嶽)付近は 急傾斜で、岩盤が露出しており、登山の経験・装備が必要ですが、洲藻集落内の白嶽神社から遥拝することができます。境内にイチョウの大木があり、秋が深まるころの黄葉は見事です。周辺の雰囲気・環境など
美津島町洲藻は、対馬を代表する名山「白嶽」のふもとに広がる農村です。洲藻白嶽原始林は、日本系と大陸系の植物が共生する独自の生態系により国の天然記念物に指定されています。『対馬神社ガイドブック』~神話の源流への旅~より抜粋1〈一般社団法人 対馬観光物産協会 2017/3出版〉
https://www.tsushima-net.org/wp-content/uploads/2020/08/tsushima_shrine_guidebook.pdf
【境内社 (Other deities within the precincts)】
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この神社の予備知識(Preliminary knowledge of this shrine)
この神社は 由緒(格式ある歴史)を持っています
神籬磐境(ヒモロギイワサカ)の上古制の神社で 津島七岳の宗社
当初は 社殿を持たない古神道の形態で 御神体山「白嶽(シラタケ)」は 聖域であり 近づくこともタブーとされていて 遠くから拝むために「蛇淵を中の御所と称し 緑原を遥拝所となし」 後に遥拝所として 社殿を建てて 鎮座したと伝わります
『対馬神社ガイドブック』~神話の源流への旅~より抜粋
コラム 山岳信仰と磐座(いわくら)
対馬の古い神社の多くは、神籬磐境(ひもろぎいわさか)式と呼ばれる、神山などを聖地とし、社殿を設けない形式です。
信仰対象は神聖不可侵のため、近づくことも禁忌(タブー)であり、遠くから拝むために神社を建てる、というのが対馬の神社の基本形ですが、これは、日本最古の神社のひとつとされる奈良の大神(おおみわ)神社などと共通する古神道の原型でもあります。そのほか、古い信仰の形態として知られているものとしては、「磐座」があります。神が降臨する巨石ですが、霊峰・白嶽は、白い岩盤が露出する山頂部そのものが巨大な磐座とも考えられます。
神社(建物)だけを参拝するのではなく、その先にある本来の信仰対象や自然環境・歴史に想いを馳せると、対馬の神社めぐりがより楽しく、充実したものになります。
〈 神山の例 〉御岳、白嶽、龍良山など
〈 磐座の例 〉豊玉姫の墳墓(和多都美神社の裏参道)、與良祖神社の奥の院など『対馬神社ガイドブック』~神話の源流への旅~より抜粋2〈一般社団法人 対馬観光物産協会 2017/3出版〉
https://www.tsushima-net.org/wp-content/uploads/2020/08/tsushima_shrine_guidebook.pdf
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【オタッキーポイント】(Points selected by Japanese Otaku)
あなたが この神社に興味が湧くような予備知識をオタク視点でご紹介します
対馬の上縣にあった 白嶽神社の跡地について
【神社名(Shrine name)】
白嶽神社跡(Shiratake Shrine Ruins)
【御祭神 (God's name to pray)】
《主》神功皇后(Jingu kogo)
【鎮座地 (Location) 】
上県郡峰町大字吉田字元白嶽112
[地 図 (Google Map)]
上縣の峰町吉田にあります
吉田川が三根湾に注ぐ入り江の岸 R382号沿いです
下縣の白嶽神社(対馬 洲藻)の真北にあたり 上縣と下縣で 対象に祀られていたようです
大正12年(1923)4月12日 合祀の須茂乃久頭神社(スモノクヅジンジャ)に祀られる 多久頭魂神(Takuzudama no kami)〈対馬固有の神〉 を祀る 式内社について
①対馬の北部・上県町佐護「對馬嶋上縣郡 天神多久頭多麻命神社」
・天神多久頭魂神社(対馬 佐護西里)
②対馬の南部・厳原町豆酘「對馬嶋下縣郡 多久頭神社」
・多久頭魂神社(対馬 豆酘)
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神社にお詣り(For your reference when visiting this shrine)
この神社にご参拝した時の様子をご紹介します
対馬空港から R382号から県道24号経由 約6.5km 車10分程度
県道24号の美津島町 洲藻(スモ)の集落入口から白嶽を目指して進みます
白嶽の原生林を水源として 洲藻浦(スモウラ)に注ぐ 洲藻川から 白嶽神社と背後の白嶽を一望できます 社殿横のイチョウの大木が目印に進みます
白嶽神社の数10m先に 登山者用駐車場があります
かつて「蛇淵を中の御所と称し 緑原を遥拝所となし」とあった 緑原が この境内なのでしょう 緑の原の中に 鳥居と社殿が建っています
白嶽神社(Shiratake Shrine)に参着
古い狛犬と鳥居が建ち 一礼をして 鳥居をくぐります
弧を描くように参道が社殿に続いています
拝殿にすすみます 扁額には「白嶽神社」 とあります
賽銭をおさめ お祈りをします
ご神威に添い給うよう願いながら礼 鎮まる御祭神に届かんと かん高い柏手を打ち 両手を合わせ祈ります
弧を描く参道を戻り 鳥居を抜けて 白嶽と社に振り返り一礼をします
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神社の伝承(A shrine where the legend is inherited)
この神社にかかわる故事や記載されている文献などをご紹介します
対馬の洲藻 白嶽ついて
白嶽神社のご神体とされる 白嶽(シラタケ)は 古来より霊山として崇められた存在で 大陸系植物と日本系植物が 混生する独自の生態系をもつ原生林として 国の天然記念物に指定されています
あなたの町の国有林 九州森林管理局 長崎森林管理署
対馬流域の概要 美津島町の国有林
美津島町の国有林は白嶽周辺にあり、モミを中心とした天然林は豊かな森林生躯系の維持・保存やレクリェーション利用を目的とした機能の発揮が期待されることなどから公益林として管理されています。
白嶽は、州藻白嶽原始林として国の天然記念物に指定され、大陸系のハクウンキスゲ、タンナチョウセンヤマツツジや対馬固有のツシマイボタ、シマトウヒレンなど貴重な植物が多く生育しています。
また、古くから霊峰として信仰を集めている山でもあります。
九州森林管理局 長崎森林管理署よりあなたの町の国有林
白嶽神社(Shiratake Shrine)に「拝 (hai)」(90度のお辞儀)