出羽国 式内社 9座(大2座・小7座)について

出羽国(でわのくに)の式内社とは 平安時代中期〈927年12月〉に朝廷により編纂された『延喜式神名帳(Engishiki Jimmeicho)』に所載される 出羽国 9座(大2座・小7座)の神社です

出羽国(でわのくに)について

出羽国Dewanokuniは  令制国の一つ〈東山に属する
現在の山形県秋田県(北東部除く)

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大和朝廷支配以前は 蝦夷地(えみしのち)であった

その後 大和朝廷は 和銅元年9月28日(708年11月14日)出羽郡を設置
前後して出羽柵(山形県庄内地方)を築造したとされます

和銅5年9月23日(712年10月27日)に出羽郡は出羽国に昇格

天平5年(733年)12月26日には 出羽柵が秋田村高清水岡(秋田市)まで北上したが
延暦23年(804年)蝦夷の反乱が激しくなり 秋田城は停廃されて秋田郡となるなど 蝦夷(えみし)の抵抗はつづいた

式内社の鎮座地が 大和朝廷の勢力範囲の北限であるとされる

出羽国 9座(大2座・小7座)

大社2は2〈すべて名神大社
小社7は7
 9は9

※座は神の柱数 社は神社数

〈延喜式神名帳に記載〉
飽海郡(あくみの こおり) 3座(大2座・小1座)
田川郡(たがはの こおり) 3座(並小)
平鹿郡(ひらかの こおり) 2座(並小)
山本郡(やまもとの こおり) 1座(小)

飽海郡(あくみの こおり) 3座(大2座・小1座)

国立公文書館デジタルアーカイブス  延喜式 刊本(跋刊)[旧蔵者]紅葉山文庫https://www.digital.archives.go.jp/DAS/meta/listPhoto?LANG=default&BID=F1000000000000004146&ID=M2014101719562090086&TYPE=&NO=画像利用

大物忌神社(貞・名神大)(おほものいみの かみのやしろ)

・鳥海山大物忌神社(遊佐町吹浦)

・鳥海山大物忌神社(遊佐町上蕨岡)

小物忌神社(をものいみの かみのやしろ)

・小物忌神社(酒田市山楯字三之宮)

・小物忌神社(酒田市飛島字中村甲)

・飛澤神社(酒田市麓字麓山)

・劔龍神社(遊佐町当山字上戸)

・椙尾神社(鶴岡市馬町宮ノ腰)

月山神社(名神大)(つきやま かみのやしろ)

・月山神社本宮(庄内町立谷沢 字本澤〈月山頂上〉)

・月山中之宮(鶴岡市羽黒〈月山八合目〉)

・出羽三山神社(鶴岡市羽黒町手向羽黒山)

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田川郡(たがはの こおり) 3座(並小)

国立公文書館デジタルアーカイブス  延喜式 刊本(跋刊)[旧蔵者]紅葉山文庫https://www.digital.archives.go.jp/DAS/meta/listPhoto?LANG=default&BID=F1000000000000004146&ID=M2014101719562090086&TYPE=&NO=画像利用

遠賀神社(をかの かみのやしろ)

・遠賀神社(鶴岡市井岡字和田)

・遠賀神社(鶴岡市遠賀原字高間々)

・遠賀神社(鶴岡市外内島字明神川原)

由豆佐賣神社(ゆつさひめの かみのやしろ)

・由豆佐賣神社(鶴岡市湯田川字岩清水)

伊弖波神社(いてのはの かみのやしろ)

・出羽三山神社(鶴岡市羽黒町手向羽黒山)

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平鹿郡(ひらかの こおり) 2座(並小)

国立公文書館デジタルアーカイブス  延喜式 刊本(跋刊)[旧蔵者]紅葉山文庫https://www.digital.archives.go.jp/DAS/meta/listPhoto?LANG=default&BID=F1000000000000004146&ID=M2014101719562090086&TYPE=&NO=画像利用

鹽湯彦神社(しほゆひこの かみのやしろ)

・塩湯彦神社(横手市山内大松川字御嶽山)

・塩湯彦鶴ヶ池神社(横手市山内土渕鶴ケ池)

波宇志別神社(はうしわけの かみのやしろ)

・波宇志別神社 本殿(横手市大森町八沢木 保呂羽山)

・保呂羽山 波宇志別神社 里宮(横手市大森町八沢木木ノ根坂)

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山本郡(やまもとの こおり) 1座(小)

国立公文書館デジタルアーカイブス  延喜式 刊本(跋刊)[旧蔵者]紅葉山文庫https://www.digital.archives.go.jp/DAS/meta/listPhoto?LANG=default&BID=F1000000000000004146&ID=M2014101719562090086&TYPE=&NO=画像利用

副川神社(そひかはの かみのやしろ)

・副川神社(南秋田郡)

・八幡神社(大仙市神宮寺)

・嶽六所神社(大仙市神宮寺落貝)

・添川神明社(秋田市添川古城廻)

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對馬嶋(つしまのしま)の式内社とは 平安時代中期〈927年12月〉に朝廷により編纂された『延喜式神名帳』に所載されている 対馬〈対島〉の29座(大6座・小23座)の神社のことです 九州の式内社では最多の所載数になります 對馬嶋29座の式内社の論社として 現在 67神社が候補として挙げられています

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