目次
大年神(おおとしのかみ)・羽山戸神(はやまとのかみ)の系譜
〈大国主神が 耕作の神として 時間・空間を越えた支配と統治を神格化したものか〉
〈穀物神〉大年神(おほとしのかみ)は 『古事記』には 須佐之男命と神大市比売(かむおおいちひめ・大山津見神の娘)の御子神と記されます 兄弟神には 宇迦之御魂神(うかのみたまのかみ)があり これも〈穀物神〉です
さらに 大年神と香用比売(かぐよひめ)の御子神に〈穀物神〉御年神(みとしのかみ)が続きます
羽山戸神(はやまとのかみ)は 山の麓の神で 耕作から収穫までの一年の農耕の模様を意味する神とされます
・大歳社〈出雲大社 境外末社〉《主》大歳神(おほとしのかみ)
素戔鳴尊(すさのをのみこと)の御子神 五穀を守護される神
〈耕作に関する大国主神の支配する時間・空間の神格化とする説があり〉
・葛木御歳神社(御所市東持田)《主》御歳神(みとしのかみ)
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『古事記(Kojiki)〈和銅5年(712)編纂〉』 に記される伝承
【抜粋意訳】
大年神(おほとしのかみ)が
神活須毘神(かむいくすびのかみ)の娘 伊怒比売(いのひめ)を娶り 産んだ子は 大国御魂神(おほくにみたまのかみ)
次に韓神(からのかみ)次に曽富理神(そほりのかみ)次に白日神(しらひのかみ)次に聖神(ひじりのかみ)
五神です
又 大年神(おほとしのかみ)が
香用比売(かぐよひめ)を娶り 産んだ子は 大香山戸臣神(おおかぐやまとみのかみ)次に御年神(みとしのかみ)
二神です
又〈大年神(おほとしのかみ)が〉
天知迦流美豆比売(あめしるかるみづひめ)を娶り 産んだ子は 奥津日子神(おきつひこのかみ)次に奥津比売命(おきつひめ) 亦名(またのな)は 大戸比売神(おほべひめのかみ)
これは人々が祀る 竃(かまど)の神
次に
大山咋神(おほやまくいのかみ) 亦名(またのな)は 山末之大主神(やますえのあほぬしのかみ)これは 近江国(おうみのくに)日枝山(ひえのやま)〈比叡山〉また 葛野の松尾に坐(ましま)し 鳴鏑(なりかぶら)に 用(なりませる)神なり
次は庭津日神(にはつひのかみ)次に阿須波神(あすはのかみ)次に波比岐神(はひきのかみ)次に香山戸臣神(かくやまとみのかみ)次に羽山戸神(はやまとのかみ)次に庭高津日神(にわのたかつひのかみ)次に大土神(おほつちのかみ) 亦名(またのな)は 土之御祖神(つちのみおやのかみ)
九神
上件(かみのくだり)大年神(おほとしのかみ)の子 大国御魂神(おほくにみたまのかみ)から 大土神(おほつちのかみ)まで合せて十六神
さて
羽山戸神(はやまとのかみ)が
大気都比売神(おほげつひめのかみ)を娶り 産んだ子は 若山咋神(わかやまくひのかみ)
次に若年神(わかとしのかみ)次に妹若沙那売神(いもわかさなめのかみ)次に彌豆麻岐神(みづまきのかみ)次に夏高津日神(なつのたかひのかみ) またの名を 夏之売神(なつめのかみ)次に秋毘売神(あきひめのかみ)次に久々年神(くくとしのかみ)次に久々紀若室葛根神(くくきわかむろつなねのかみ)
上件(かみのくだり)羽山戸神(はやまとのかみ)の子 若山咋神(わかやまくひのかみ)以下(よりしも) 若室葛根神(わかむろつなねのかみ)以前(まで) 併せて八神
【原文参照】
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⑭豊葦原之千秋長五百秋之水穂国(とよあしはらのちあきながいほあきのみずほのくに) に進む
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