加賀國（かがのくに）の　式内社　42座（並小）について

加賀国（かがのくに）の式内社とは　平安時代中期〈927年12月〉に朝廷により編纂された『延喜式神名帳（Engishiki Jimmeicho）』に所載される　加賀国　42座（並小）についての神社です

加賀國（かがのくに）について

加賀国（Kaganokuni）は　　令制国の一つ〈北陸道に属する〉
現在の・石川県南部

大化の改新（645年）頃までは　加賀郡は〈賀我、加宜、香我、賀加〉とも言われたと伝わります

加賀国の成立経緯は
北陸道は　4世紀以降　大和朝廷の支配下となったと考えられています

７世紀頃に　大国であった高志国（こしのくに）が　高志道前・高志道中・高志道後の3国に分割され

その後　この3国は　高志前・高志中・高志後と呼ばれ
高志国（こしのくに）が　越国（こしのくに）と表記され
大宝律令（たいほうりつりょう）制定〈701年〉により　鋳造された国印には　越前・越中・越後の表記となっている　

3国に分割された時の「越前国」は　現在の石川県と福井県の北部を含む広大な国土であった
養老2年（718）現在の石川県北部にあたる羽咋郡　能登郡　鳳至郡　珠洲郡の四郡を能登国として分立

弘仁14年（823）現在の石川県南部にあたる加賀郡と江沼郡を割いて加賀国を建てた

徳川時代には「加賀百万石」として　加賀藩（かがはん）が有名

加賀国（かがのくに）　42座（並小）

大社はなし
小社42座は42社
　計42座は42社

※座は神の柱数　社は神社数

郡〈延喜式神名帳に記載〉
・江沼郡（えぬまの こおり）　11座（並小）
・能美郡（のみの こおり）　8座（並小）
・石川郡（いしかはの こおり）　10座（並小）
・加賀郡（かがの こおり）　13座（並小）

江沼郡（えぬまの こおり）　11座（並小）

篠原神社（しのはらの かみのやしろ）

・篠原神社（加賀市篠原町）

刀何理神社（とかりの かみのやしろ）

・貴船神社（加賀市小塩町）
〈貴船神社に合祀の白山社（加賀市小塩町）〉

・白山神社 古社跡地（加賀市小塩町）
〈貴船神社に合祀 白山社の跡地〉

・刀何理神社（小松市矢田町）

御木神社（みきの かみのやしろ）

・御木神社（加賀市三木町）

宮村部神社（みやむらいそへの かみのやしろ）

・宮村部神社（加賀市宮町）

服部神社（はとりの かみのやしろ）

・服部神社（加賀市山代温泉）

・大堰神社（加賀市山代温泉）

菅生石部神社（すかふのいそへの かみのやしろ）

・菅生石部神社（加賀市大聖寺敷地）〈加賀國二之宮〉

忌浪神社（いむなみの かみのやしろ）

・忌浪神社（加賀市弓波町）

日置神社（ひをきの かみのやしろ）

・日置神社跡〈石碑〉（加賀市山中温泉坂下町）
〈昭和60年（1985）九谷ダム建設に際し　加美谷台に遷座〉

・日置神社（加賀市山中温泉加美谷台）
〈昭和60年（1985）九谷ダム建設に際し　ダム湖に沈んだ坂下（さかのしも）から遷座〉

出水神社（いつみの かみのやしろ）

・出水神社（加賀市橋立町）

氣多御子神社（けたみこの かみのやしろ）

・気多御子神社（小松市） 

・市之瀬神社（加賀市山代温泉）〈市之瀬神社に合祀　神明宮〉
〈市之瀬神社に合併の神明宮に祀られていたと伝わる゛御子社(山代日子命)゛を氣多御子神社という説あり〉

潮津神社（しほつの かみのやしろ）

・潮津神社（加賀市潮津町）

能美郡（のみの こおり）　8座（並小）

狭野神社（さのの かみのやしろ）

・狭野神社（能美市佐野町）

多太神社（たたの かみのやしろ）

・多太神社（小松市上本折町）

石部神社（いそへの かみのやしろ）

・石部神社（小松市古府町）

滓上神社（かすかみの かみのやしろ）

・滓上神社（小松市中海町）

・八幡神社（能美市鍋谷町）
〈八幡神社に合祀の滓谷神社〉

幡生神社（はたさやの かみのやしろ）

・幡生神社（小松市吉竹町）

兎橋神社（うさきはしの かみのやしろ）

・莵橋神社〈おすわさん〉（小松市浜田町）

多伎奈弥神社（たきなみの かみのやしろ）

・瀧浪神社（小松市大野町）

・瀧浪神社（能美市長滝町）

・夛伎奈弥八幡神社（白山市長竹町）

熊田神社（くまたの かみのやしろ）

・熊田神社（能美市吉原町）

石川郡（いしかはの こおり）　10座（並小）

白山比咩神社（しらやまひめの かみのやしろ）

・白山比咩神社（白山市三宮町）

本村井神社（もとむらゐの かみのやしろ）

・本村井神社（白山市村井町）

額東神社（ぬかひかしの かみのやしろ）

・額東神社（金沢市額谷町ロ）

額西神社（ぬかにしの かみのやしろ）

・額西神社（金沢市額乙丸町イ）

御馬神社（みまの かみのやしろ）

・御馬神社（金沢市久安）

・御馬神社（金沢市間明町）

佐奇神社（さきの かみのやしろ）

・佐奇神社（金沢市佐奇森町）

楢本神社（ならもとの かみのやしろ）

・楢本神社（白山市宮丸町）

・大宮宝社遺跡（白山市宮丸町）〈楢本神社の旧鎮座地〉

・楢本神社（白山市下柏野町）

・楢本神社（白山市上柏野町）

笠間神社（かさまの かみのやしろ）

・笠間神社（白山市笠間町）

味知神社（みのちの かみのやしろ）〈廃絶〉

・廃絶と伝わり　所在地など不明

・安江住吉神社（金沢市北安江）

・味知郷神社（白山市福留町）

神田神社（かむたの かみのやしろ）

・神田神社（白山市吉田町）

・神田神社（金沢市神田）

・春日神社（金沢市増泉）

・八幡神社（白山市倉部町）

加賀郡（かがの こおり）　13座（並小）

小濱神社（をはまの かみのやしろ）

・小濱神社（河北郡内灘町大根布）〈加賀國二之宮〉

・黒船神社（河北郡内灘町宮坂）
〈江戸時代末期　小浜神社が権現森から五郎島に遷座した際　黒津船集落に権現森の神域を拝む拝殿のみを建立したもの〉

・榊原神社（かほく市大崎）〈小浜神社の旧社地〉

野間神社（のまの かみのやしろ）

・野間神社（金沢市玉鉾）

・野間神社（金沢市小坂町）

三輪神社（みわの かみのやしろ）

・石浦神社（金沢市本多町）

・加茂神社（津幡町加茂）

・三輪神社（河北郡津幡町北中条）

賀茂神社（かもの かみのやしろ）

・賀茂神社（かほく市横山）

・加茂神社（津幡町加茂）
〈賀茂神社（かほく市横山）の古社地〉

・加茂神社（金沢市御所町）

・閣地神社（かほく市鉢伏）

神田神社（かんたの かみのやしろ）

・少名彦神社（金沢市田上本町）

・神田神社（金沢市神田）

・小坂神社（金沢市山の上町）

下野間神社（しものまの かみのやしろ）

・下野間神社（金沢市乙丸町甲）

・三輪神社（河北郡津幡町北中条）
〈明治41年（1908）三輪神社に合祀　野間神社（北中條）〉

郡家神社（くむけの かみのやしろ）

・郡家神社（金沢市吉原町）

・日吉神社（金沢市三池町）

・郡家神社（金沢市鈴見町）

須岐神社（すきの かみのやしろ）

・須岐神社（金沢市東蚊爪町）

野蛟神社（のつちの かみのやしろ）

・野蛟神社（金沢市神谷内町）

・笠野神社（河北郡津幡町刈安）

波自加弥神社（はしかみの かみのやしろ）

・黄金清水の霊水（金沢市四坊高坂町）
〈波自加彌神社の元社跡〉

・波自加彌神社（金沢市花園八幡町）

大野湊神社（おほののみなとの かみのやしろ）

・大野湊神社（金沢市寺中町）

野蚊神社（のかの かみのやしろ）

・金山彦神社〈野蚊神社〉（金沢市蚊爪町）

・笠野神社（河北郡津幡町刈安）

【野蚊神社（金沢市琴町）の変遷】

・野蚊神社（金沢市琴町）
〈明治43年（1910）護国神社（花園村南千石）に合祀〉

・護國神社（金沢市南千谷町）
〈明治43年（1910）護国神社（花園村南千石）に合祀された　野蚊神社（金沢市琴町）〉

・野蚊神社（金沢市滝下町）
〈明治43年（1910）護国神社（花園村南千石）に合祀された　野蚊神社（金沢市琴町）が　昭和になり分離独立〉

〈参考論社〉・額神社（かほく市高松）

笠野神社（かさのの かみのやしろ）

・笠野神社（河北郡津幡町笠池ケ原）

・清水八幡神社（河北郡津幡町清水）

・太白山神社（河北郡津幡町津幡）
〈清水八幡神社（河北郡津幡町清水）の旧鎮座地〉

・笠野神社（河北郡津幡町刈安）

北陸道に鎮座する　352座『延喜式神名帳』の所載一覧　に戻る