参河国(みかわのくに)の式内社とは 平安時代中期〈927年12月〉に朝廷により編纂された『延喜式神名帳(Engishiki Jimmeicho)』に所載される 参河国の 26座(並小)の神社です
参河國(みかわのくに)について
参河国(Mikawanokuni)は 令制国の一つ〈東海道に属する〉
現在の・愛知県中・東部
三川(みかわ)参河(みかわ)とも書かれる
明治以前 現在の愛知県は 境川より東は三河国・西は尾張国からなっていた
近世には
尾張国は 親藩の尾張藩(名古屋藩)
三河国は 吉田藩(1869年豊橋藩と改称),岡崎藩,田原藩など譜代諸藩と天領,旗本領が散在した
明治4年(1871)7月 廃藩置県 額田(ぬかた)県に属した
明治5年(1872)額田県は愛知県に併合され愛知県となる
参河国(みかわのくに) 26座(並小)
小社26座は 25社
※座は神の柱数 社は神社数
郡として 7郡〈延喜式の当時〉
・賀茂郡・額田(ぬかだ)郡・碧海(あおみ)郡・幡豆(はず)郡・宝飫(ほお)郡・八名(やな)郡・渥美郡
賀茂郡(かもの こおり) 7座(並小)の論社について
野見神社(のみの かみのやしろ)
・野見神社(豊田市野見山町)
・野見神社(豊田市榊野町)
野神社(のの かみのやしろ)
・野神社〈埜神社〉(豊田市野口町)
兵主神社(つわものぬしの かみのやしろ)
・兵主神社(豊田市荒井町松島)
・野見神社(豊田市野見山町)
〈野見神社の相殿に合祀 兵主大明神〉
・六所神社(豊田市坂上町地蔵堂)
・六所神社 上宮(豊田市坂上町六所山)
射穂神社(いほの かみのやしろ)
・射穂神社(豊田市保見町北山)
狭投神社(さなげの かみのやしろ)
・猿投神社(豊田市猿投町大城)
猿投神社(さなげじんじゃ)は 主祭神 大碓命〈第12代 景行天皇の第一皇子 日本武尊と双生児〉を祀り 社伝によれば 第14代 仲哀天皇元年(192)勅願により現在地に鎮座と伝わる 『六国史』にも神階の奉授が記さる国史見在社 『延喜式』には 式内社 参河國 賀茂郡 狭投神社(さなげの かみのやしろ)と所載されます
猿投神社(豊田市猿投町大城)〈国史見在社・延喜式内社〉
廣澤神社(ひろさはの かみのやしろ)
・広沢神社〈広沢天神〉(豊田市猿投町小黒見)
広沢神社(ひろさわじんじゃ)は 創祀年代など不祥ですが 江戸時代までは 廣澤天神(ひろさわてんじん)と呼ばれたと云う 明治42年(1909)猿投神社境内に合祀されたが その後再びもとの廣澤の地に復祀 猿投神社の末社として現在に至っています 延喜式内社 参河國 賀茂郡 廣澤神社(ひろさはの かみのやしろ)の論社です
廣澤神社〈広沢天神〉(豊田市猿投町小黒見)〈延喜式内社〉
灰宝神社(はひほの かみのやしろ)
・灰寶神社(豊田市越戸町松葉)
・胸形社(豊田市平戸橋町波岩)
・馬場瀬神社(豊田市平戸橋町馬場瀬)
額田郡(ぬかだの こおり) 2座(並小)の論社について
稲前神社(いなさきの かみのやしろ)
・稲前神社(岡崎市稲熊町森下)
・山中八幡宮(岡崎市舞木町宮下)
〈山中八幡宮の前身は稲前神社(通称“奥の宮”)〉
・能見神明宮(岡崎市元能見町)
〈天正18年(1590)稲前神社(材木町字久後)をこの地に移転再興〉
謁播神社(あちはの かみのやしろ)
・謁播神社(岡崎市東阿知和町北山)
・川原宮・謁盤神社(豊田市御蔵町粟下)
碧海郡(あをみの こおり) 6座(並小)の論社について
和志取神社(わしとりの かみのやしろ)
・和志取神社(岡崎市西本郷町字御立)
・和志取神社(安城市柿碕町和志取)
・高取神明宮(高浜市神明町)
・鷲塚天満神社(碧南市鷲林町)
酒人神社(さかむとの かみのやしろ)
・酒人神社(岡崎市島坂町木ノ元)
日長神社(ひなかの かみのやしろ)
・日長神社(岡崎市中島町新町)
・日長神社(安城市高木町鳥居)
・日名神明宮(岡崎市日名西町)
知立神社(ちりうの かみのやしろ)
・知立神社(知立市西町神田)
比蘇神社(ひその かみのやしろ)
・比蘇天神社(岡崎市宮地町北浦)
・櫻井神社(安城市桜井町桜林)
糟目神社(かすめの かみのやしろ)
・糟目春日神社(豊田市渡刈町北田)
・糟目犬頭神社(岡崎市宮地町馬場)
播豆郡(はつの こおり) 3座(並小)の論社について
久麻久神社二座(くまくの かみのやしろ ふたくら)
・久麻久神社(西尾市八ツ面町麓)
・久麻久神社(西尾市熊味町山畔)
羽豆神社(はつの かみのやしろ)
・幡頭神社(西尾市吉良町)
幡頭神社(はずじんじゃ)は 日本武尊の東征の際 旗頭であり 大功を立てた建稲種命は 帰途海上で御薨去 御遺骸が この岬に着かれたのをお祀りしたのが本神社で 大宝二年(702)文武天皇が勅して 社殿を建て官社に列せられたと伝えられる 延喜式内社 参河國 播豆郡 羽豆神社(はつの かみのやしろ) です
幡頭神社(西尾市吉良町宮崎前留谷)〈延喜式内社 参河國 播豆郡 羽豆神社〉
寶飫郡(ほいひの こおり) 6座(並小)の論社について
形原神社(かたはらの かみのやしろ)
・形原神社(蒲郡市形原町八ケ峰)
御津神社(みつの かみのやしろ)
・御津神社(豊川市御津町広石祓田)
莵足神社(うたりの かみのやしろ)
・菟足神社(豊川市小坂井町宮脇)
砥鹿神社(とかの かみのやしろ)
・砥鹿神社 里宮(豊川市一宮町)
砥鹿神社 里宮(とがじんじゃ さとみや)は 約1300年前 大宝年中(701~704年)に本宮山の奥宮より分霊し 御祭神 大己貴命をお祀りしたのが 里宮の始まりと伝わります 社殿は荘厳な檜造りです また 摂社「三河えびす社」が並び建ち こちらには 本社の御子神「智徳の神・事代主命」と「体徳の神・建御名方命」を祀ります
砥鹿神社 里宮(豊川市一宮町)〈三河国一之宮〉
・砥鹿神社 奧宮(豊川市上長山町)
砥鹿神社 奧宮(とがじんじゃ おくみや)は 古くから「霊山」とされている海抜789mの本宮山の山頂近くに鎮座しています 1300年以上前には 麓にも社殿が造営されたと伝わり 山頂の社(yashiro)を奥宮 里の社殿を里宮(砥鹿神社)と称しています どちらも 三河国一之宮として 二所一体の崇敬をあつめています
砥鹿神社 奧宮(豊川市上長山町)〈三河国一之宮〉
赤日子神社(あかひこの かみのやしろ)
・赤日子神社(蒲郡市神ノ郷町森 壱町田)
石座神社(いはくらの かみのやしろ)
・石座神社(新城市大宮狐塚)
・石座石〈石座神社の神籬〉(新城市須長雁峰)
八名郡(やなの こおり) 1座(小)の論社について
石巻神社(いしまきの かみのやしろ)
・石卷神社〈里宮〉(豊橋市石巻町金割)〈三河國四之宮〉
・石巻神社〈上社〉(豊橋市石巻町南山)
渥美郡(あつみの こおり) 1座(小)の論社について
阿志神社(あしの かみのやしろ)
・阿志神社(田原市芦町柿ノ木)
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『延喜式神名帳(engishiki jimmyocho)』は 延長5年(927年)に編纂されました このページは
東海道に鎮座する 731座『延喜式神名帳』の所載一覧
当時の「全国の官社」(祈年祭(毎年2月)に神祇官から幣帛を受ける神社)の一覧表が所載されています
「東海道」に鎮座する(731座…大52(うち預月次新嘗19)・小679)神社の一覧表です