綱越神社(つなこしじんじゃ)は 夏越(なごし)の社とも言われ 旧六月晦日の大祓「夏越祓(なごしのはらえ)」が厳粛に行われる古社 大神祭(おおみわさい)の奉仕に先立ち 大神神社の神主以下奉仕員が 当社において祓の儀を受けて はじめて本社の神事に携わることができました 『延喜式神名帳(927年編纂)』所載の大和国 城上郡 綱越神社(つなこしの かみのやしろ)です
1.ご紹介(Introduction)
この神社の正式名称や呼ばれ方 現在の住所と地図 祀られている神様や神社の歴史について ご紹介します
【神社名(Shrine name)】
綱越神社(Tsunakoshi shrine)
[通称名(Common name)]
御祓(おんぱら)さん
【鎮座地 (Location) 】
奈良県桜井市三輪1172
[地 図 (Google Map)]
【御祭神 (God's name to pray)】
《主》祓戸大神(はらえどのおおかみ)
【御神格 (God's great power)】(ご利益)
・大祓の社
【格 式 (Rules of dignity) 】
・『延喜式神名帳(engishiki jimmeicho )927 AD.』所載社
・ 大和國一之宮 大神神社 境外摂社
【創 建 (Beginning of history)】
大神神社摂社
綱越神社(つなこしじんじゃ)(おんぱらさん)
御祭神 祓戸大神(はらえどのおおかみ)
御例祭 七月三十一日御由緒
大神(おおみわ)神社の参道入口に位置し「祓戸(はらえど)の大神(おおかみ)」を祀る延喜式内社(えんぎしきないしゃ)であります。
夏越(なごし)の社とも言われ 旧六月晦日の大祓「夏越祓(なごしのはらえ)」が厳粛に行われる古社として広く世に知られ 社名の綱越(つなこし)は 夏越から転訛(てんか)したといわれます
本社のもっとも大切な「卯の日神事」つまり大神祭(おおみわさい)の奉仕に先立ち その前日に神主以下奉仕員が初瀬川で禊(みそぎ)の後
当社において祓の儀を受けて はじめて本社の神事に携わることができました
現在は七月三十、三十一日の両日 御祓祭(おんぱらまつり)が盛大に執り行われ 特設の茅輪(ちのわ)をくぐり無病息災を祈る人々で賑わいます
現地立札より
【由 緒 (History)】
綱越神社(つなこしじんじゃ)
祭神 祓戸大神(はらえどのおおかみ)
例祭日 7月31日
大鳥居の南側、一の鳥居にすすむ参道入口となる三輪の馬場先に鎮座します。古く延喜式神名帳に記載され、すでに貞観元年(859)には、従五位下の神階を贈られている由緒ある古社であります。 往昔から夏越の大祓(なごしのおおはらえ)が、例祭として行われ、社名の綱越は、夏越からの転訛と考えられ、通称「御祓(おんぱら)さん」と呼ばれ親しまれています。
大神神社公式HPよりhttps://oomiwa.or.jp/keidaimap/25-tunakoshijinja/
【境内社 (Other deities within the precincts)】
・磐座〈詳細不明〉
【境外社 (Related shrines outside the precincts)】
綱越神社(桜井市三輪)は 大和国一之宮の大神神社の境外摂社になります
・大神神社(桜井市三輪)
大神神社(おおみわじんじゃ)は 『記紀神話』に創建に関わる伝承が記されており 『延喜式』には名神大社と所載される 大和国一之宮です 古来から本殿は設けず 拝殿の奥にある三ッ鳥居を通し 三輪山〈御神体〉に祈りを捧げる原初の神祀りで 我が国最古の神社と呼ばれています 神社の社殿が成立する以前の祭祀の姿を今に伝えています
大神神社(桜井市三輪)〈三輪山を〈御神体〉とする大和國一之宮〉
この神社の予備知識(Preliminary knowledge of this shrine)
この神社は 由緒(格式ある歴史)を持っています
『延喜式神名帳(Engishiki Jimmeicho)』(927年12月編纂)に所載
(Engishiki Jimmeicho)This record was completed in December 927 AD.
『延喜式(Engishiki)律令の施行細則 全50巻』〈平安時代中期 朝廷編纂〉
その中でも巻9・10を『延喜式神名帳(Engishiki Jimmeicho)』といい 当時〈927年12月編纂〉「官社」に指定された全国の神社(式内社)の一覧となっています
・「官社(式内社)」名称「2861社」
・「鎮座する天神地祇」数「3132座」
[旧 行政区分](Old administrative district)
(神様の鎮座数)畿内 658座…大(預月次新嘗)231(うち預相嘗71)・小427
[旧 国 名 ](old county name)
(神様の鎮座数)大和国 286座(大128座(並月次新嘗・就中31座預相嘗祭)・小158座(並官幣))
[旧 郡 名 ](old region name)
(神様の鎮座数)城上郡 35座(大15座・小20座)
[名神大 大 小] 式内小社
[旧 神社 名称 ] 綱越神社
[ふ り が な ](つなこしの かみのやしろ)
[Old Shrine name](Tsunakoshi no kamino yashiro)
【原文参照】
【オタッキーポイント】(Points selected by Japanese Otaku)
あなたが この神社に興味が湧くような予備知識をオタク視点でご紹介します
社名の綱越(つなこし)と 例祭「御祓祭(おんぱらさい)」について
社名の綱越(つなこし)は 「夏越し(なごし)」から訛ったとされ 通称名は「おんぱらさん」と親しまれます
これは 例祭が”夏越しの祓え(なごしのはらえ)”で”綱越(つなこし)”
祭典名が「御祓い」の転訛で「御祓祭(おんぱらさい)」とされ「おんぱらさん」と云われます
夏越(なごし)の社とも言われ 旧六月晦日の大祓「夏越祓(なごしのはらえ)」が厳粛に行われる古社で 大神祭(おおみわさい)の奉仕に先立ち 大神神社の神主以下奉仕員が 当社において祓の儀を受けて はじめて本社の神事に携わることができました
綱越神社例祭(おんぱら祭)
大鳥居の南側に位置する摂社綱越神社で行われ、夏を無病息災で過ごすことを祈る「夏越(なごし)の祓」の祭典です。
綱越神社は平安時代の『延喜式神名帳』に記載される古社で祓戸の四神を祀り、街道筋から大神神社に参拝する際に先ずお参りするお祓いの社です。神社の名前の「綱越」は「夏越し」が訛ったものと言われます。祭典名の「おんぱら祭」も「御祓い」の転訛で、神社は親しみを込めて「おんぱらさん」と呼ばれています。祭典では、大祓詞を神職が唱える間に神馬が境内を三周する「神馬(しんめ)引き」や、「水無月の 夏越しの祓へ する人は 千歳の命 延ぶといふなり」という古歌を唱えながら「茅の輪」をくぐるお祓いの神事が古式に則り行われます。
この「おんぱら祭」の日と前日の宵宮祭の日の二日間、参拝者は自由に人形(ひとがた)に託して罪・穢れを祓い遣り、息災を祈って茅の輪をくぐっておられます。大神神社公式HPよりhttps://oomiwa.or.jp/saiten/07-tsunakoshijinjareisai/?sy=2022
大神神社の摂社 末社について
大神神社(桜井市三輪)の・境内社・境外社 の記事を見る
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大神神社(桜井市三輪)摂社(せっしゃ)・末社(まっしゃ)・別宮(べつぐう)巡り
神社にお詣り(For your reference when visiting this shrine)
この神社にご参拝した時の様子をご紹介します
大神神社 大鳥居の南側に進みます
一の鳥居にすすむ参道入口となる三輪の馬場先に鎮座します
綱越神社(桜井市三輪)に参着
拝殿にすすみます 拝殿の扁額には「おんぱら社」と記されています
賽銭をおさめ お祈りをします
ご神威に添い給うよう願いながら礼 鎮まる御祭神に届かんと かん高い柏手を打ち 両手を合わせ祈ります
境内の南は広い敷地があります
神社の伝承(A shrine where the legend is inherited)
この神社にかかわる故事や記載されている文献などをご紹介します
『日本三代実録(Nihon Sandai Jitsuroku)〈延喜元年(901年)成立〉』に記される伝承
京畿七道の諸神276社と共に 神階の奉授が 記されています
【抜粋意訳】
第二巻 貞観元年(859)正月二十七日(甲申)の条
京畿七道の諸神に進階 及び 新叙 惣(すべて)二百六十七社なり
奉り授くに
大和國・・・・・・
无(無)位 綱越神(つなこしのかみ)に 従五位下
【原文参照】
『神社覈録(Jinja Kakuroku)〈明治3年(1870年)〉』に記される伝承
所在は 三輪村 祭神は詳細不明 と記されています
【抜粋意訳】
綱越神社
綱越は 都奈古志と訓べし
○祭神詳ならず
〇三輪村南明神溝側に在す、大和志、同名所図会、
考証に、今云箸墓、崇神紀云、倭迹々日百襲姫命、為ニ大物主神之妻、薨葬ニ大市、號ニ箸墓、運ニ大坂山石、人民相踵、以手処伝而運焉、」大和志云、箸墓在箸中村、
類社 越前國 坂井郡 都奈高志神社
神位 三代実録、貞観元年正月二十七日甲申、奉授ニ 大和國 無位 綱越神 從五位下、
【原文参照】
『特選神名牒(Tokusen Shimmyo cho)〈明治9年(1876)完成〉』に記される伝承
所在は 三輪村 祭神は詳細不明 と記されています
【抜粋意訳】
綱越(つなこしの)神社
祭神
今按〈今考えるに〉
越前國 板井郡 都奈高志神社ありて 同神と聞ゆれど 越前なるも祭神詳ならねば考ふべき由なし神位 清和天皇 貞観元年正月二十七日甲申 奉授ニ 大和國 無位 綱越神 從五位下
祭日 六月三十日
社格 村社(官幣大社 大神神社 境外 摂社)
所在 三輪村 大神神社境内字馬場先 又 字綱越
(磯城郡三輪町大字三輪)
【原文参照】
『大和志料(Yamato shiryo)』〈大正3年(1914)〉に記される伝承
所在は 三輪町 祭神は詳細不明 と記されています
【抜粋意訳】
綱越(つなこし)神社
延喜式神名帳に見ゆ。
三輪町の西にあり、俗に御祓(オンハラヒ)社と称す。
大神神社の摂社たり。
祭神詳ならず。
【原文参照】
綱越神社(桜井市三輪)に「拝 (hai)」(90度のお辞儀)
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大和国 式内社 286座(大128座(並月次新嘗 就中31座預相嘗祭)・小158座(並官幣)について に戻る
大和国(やまとのくに)の式内社とは 平安時代中期〈927年12月〉に朝廷により編纂された『延喜式神名帳(Engishiki Jimmeicho)』に所載される 大和國の286座(大128座(並月次新嘗 就中31座預相嘗祭)・小158座(並官幣)の神社のことです
大和国 286座(大128座(並月次新嘗就中31座預相嘗祭)・小158座(並官幣)