越前国(えちぜんのくに)の式内社とは 平安時代中期〈927年12月〉に朝廷により編纂された『延喜式神名帳(Engishiki Jimmeicho)』に所載される 越前国 126座(大8座・小118座)の神社です
越前国(えちぜんのくに)について
越前国(Echizennokuni)は 令制国の一つ〈北陸道に属する〉
現在の・福井県嶺北地方(岐阜県北西部を含む)・敦賀市
北陸道は 4世紀以降 大和朝廷の支配下となったと考えられています
7世紀頃に 大国であった高志国(こしのくに)は 3国〈高志道前・高志道中・高志道後〉に分割されたとされます
その後 この3国は〈高志前・高志中・高志後〉と呼ばれ
高志国(こしのくに)が 越国(こしのくに)と表記され
大宝律令(たいほうりつりょう)制定〈701年〉により 鋳造された国印には〈越前・越中・越後〉の表記となっている
3国に分割された時「越前国」の領土は 現在の石川県と福井県の北部を含む大きな国であった
養老2年(718)現在の石川県北部にあたる羽咋郡 能登郡 鳳至郡 珠洲郡の四郡を能登国として分立
弘仁14年(823)現在の石川県南部にあたる加賀郡と江沼郡を割いて加賀国を建てた
これ以後「越前国」の領域は 福井県の南部(若狭国)を除く部分を範囲として大きな変更はない
越前国 126座(大8座・小118座)
大社 8座は 2社〈すべて名神大社〉
小社118座は111社
計126座は113社
※座は神の柱数 社は神社数
郡〈延喜式神名帳に記載〉
・敦賀郡(つるかの こおり) 43座(大7座・小36座)
・丹生郡(にふの こおり) 14座(大1座・小13座)
・今立郡(いまたちの こおり)14座(並小)
・足羽郡(あすはの こおり) 13座(並小)
・大野郡(をほのの こおり) 9座(並小)
・坂井郡(さかのゐの こおり)33座(並小)
敦賀郡(つるかの こおり) 43座(大7座・小36座)
氣比神社 七座(並名神大)(けひの かみのやしろ ななくら)
・氣比神宮(敦賀市)越前国一之宮
氣比神宮(けひじんぐう)は 太古 伊奢沙別命(いざさわけのみこと)〈氣比大神〉1柱を祀りましたが 大宝2年(702)文武天皇の勅命で 仲哀天皇・神功皇后・日本武尊・応神天皇・玉妃命・武内宿禰命の神々が合祀され七柱の御祭神となりました 延喜式には「祭神七座並 名神大社」とあります
氣比神宮(敦賀市曙町)
・土公(どこう)〈氣比神宮 古殿地〉(敦賀市曙町)
大宝2年(702)社殿造営以前の神籬(ひもろぎ)氣比大神降臨の地
氣比神宮 土公(どこう)は 氣比之大神 降臨の地とされます 御祭神 氣比之大神(けひのおほかみ)は 伊奢沙別命(いざさわけのみこと)とも 笥飯大神(けひのおほかみ)御食津大神(みけつおほかみ)とも称し 2千有余年 天筒の嶺に霊跡を垂れ 境内の聖地(現在の土公)に降臨したと伝わり 神籬磐境(ひもろぎいわさか)の形態を今に留めています
氣比神宮 土公〈氣比大神降臨の地〉(敦賀市曙町)
加比留神社(かひるの かみのやしろ)
劔神社(つるきの かみのやしろ)
丹生神社(にふの かみのやしろ)
田結神社(たゆひの かみのやしろ)
久豆弥神社(くつみの かみのやしろ)
野坂神社(のさかの かみのやしろ)
志比前神社(しひさきの かみのやしろ)
角鹿神社(つるかの かみのやしろ)
・角鹿神社〈氣比神宮境内〉(敦賀市曙町)
角鹿神社(つぬがじんじゃ)は 社伝には 祭神 都怒我阿羅斯等命(つぬがあらしとのみこと)〈任那(みなま)の皇子〉は 崇神天皇の御代 氣比の浦に上陸し 天皇に貢物を奉り 氣比大神宮の司祭と当国の政治を任せられたとあり その政所(まんどころ)の跡に鎮座する門神〈往古は氣比神宮の東門口が表参道〉でした 敦賀(つるが)の地名は 御神名 角鹿(つぬが)が語源とされる
角鹿神社〈氣比神宮境内〉(敦賀市曙町)
大椋神社(おほくらの かみのやしろ)
和志前神社(わしさきの かみのやしろ)
市振神社(いちふりの かみのやしろ)
金前神社(かなさきの かみのやしろ)
五幡神社(いつはたの かみのやしろ)
阿蘇村利椋神社(あそむらのとしくらの かみのやしろ)
白城神社(しらきの かみのやしろ)
横椋神社(よこくらの かみのやしろ)
伊多伎夜神社(いたきやの かみのやしろ)
横山神社(よこやまの かみのやしろ)
伊部磐座神社(いへいはくらの かみのやしろ)
質覇村峯神社(ちはむらみねの かみのやしろ)
鹿蒜神社(かひるの かみのやしろ)
髙岡神社(たかをかの かみのやしろ)
・高岡神社(敦賀市砂流)
・白山神社(敦賀市高野)
・高岡神社〈大鹽八幡宮 境内社(越前市国兼町)〉
大神下前神社(おほむわのしもさきの かみのやしろ)
・大神下前神社〈氣比神宮境内〉(敦賀市曙町)
大神下前神社(おおみわしもさきじんじゃ)は 氣比大神四守護神の北方鎮守社で元は北東の天筒山山麓の宮内村(現・敦賀市金ケ崎町)に境外末社として鎮座していた 明治四十四年(1911)鉄道敷設に伴って現在の地に遷座 稲荷神社 金刀比羅神社を合祀しました
大神下前神社〈氣比神宮境内〉(敦賀市曙町)
鹿蒜田口神社(かひるたのくちの かみのやしろ)
三前神社(みさきの かみのやしろ)
織田神社(をりたの かみのやしろ)
石田神社(いはたの かみのやしろ)
天八百萬比咩神社(貞)(あめやほよろつひめの かみのやしろ)
・常宮神社(敦賀市常宮)
・天八百萬姫神社〈大鹽八幡宮 境内社(越前市国兼町)〉
天利劔神社(あめとつるきの かみのやしろ)
・天利劔神社〈氣比神宮境内〉(敦賀市曙町)
天利劔神社(あめのとつるぎじんじゃ)は 祭神の天利劔大神が氣比大神の御子神であると『続日本後紀』承和7年(840)9月13日(乙酉)の条に「奉授 越前國 從二位勳一等 氣比大神之御子 无位 天利劔神 天比女若御子神 天伊佐奈彦神 並從五位下」と記される由緒格式ある古社です
天利劔神社〈氣比神宮境内〉(敦賀市曙町)
天比女若御子神社(あめひめわかみこの かみのやしろ)
・天伊弉奈姫神社〈氣比神宮境内〉(敦賀市曙町)
天伊弉奈姫神社(あめのいざなひめじんじゃ)は 祭神の天比女若御子大神が 氣比大神の御子神であると『続日本後紀』承和7年(840)9月13日(乙酉)の条に「奉授 越前國 從二位勳一等 氣比大神之御子 无位 天利劔神 天比女若御子神 天伊佐奈彦神 並從五位下」と記される由緒格式ある古社です
天伊弉奈姫神社〈氣比神宮境内〉(敦賀市曙町)
伊佐奈彦神社(いさなひこの かみのやしろ)
・天伊弉奈彦神社〈氣比神宮境内〉(敦賀市曙町)
天伊弉奈彦神社(あめのいざなひこじんじゃ)は 祭神の天伊弉奈彦大神が氣比大神の御子神であると『続日本後紀』承和7年(840)9月13日(乙酉)の条に「奉授 越前國 從二位勳一等 氣比大神之御子 无位 天利劔神 天比女若御子神 天伊佐奈彦神 並從五位下」と記される由緒格式ある古社です
天伊弉奈彦神社〈氣比神宮境内〉(敦賀市曙町)
天國津彦神社(あめくにつひこの かみのやしろ)
・〈常宮神社 境内〉・天国津彦神社・天国津姫神社・天鈴神社・伊覩神社(敦賀市常宮)
・天国津彦神社〈大鹽八幡宮 境内社(越前市国兼町)〉
・夫婦神(越前市国兼町)〈大鹽八幡宮 境内 天国津彦神社 天国津比咩神社の旧鎮座地〉
天國津比咩神社(あめくにひめの かみのやしろ)
・〈常宮神社 境内〉・天国津彦神社・天国津姫神社・天鈴神社・伊覩神社(敦賀市常宮)
・天国津比咩神社〈大鹽八幡宮 境内社(越前市国兼町)〉
・夫婦神(越前市国兼町)〈大鹽八幡宮 境内 天国津彦神社 天国津比咩神社の旧鎮座地〉
天鈴神社(あめすすの かみのやしろ)
・〈常宮神社 境内〉・天国津彦神社・天国津姫神社・天鈴神社・伊覩神社(敦賀市常宮)
・八幡神社(敦賀市沓見)
玉佐佐良彦神社(たまささらひこの かみのやしろ)
・〈常宮神社 境内〉・天国津彦神社・天国津姫神社・天鈴神社・伊覩神社(敦賀市常宮)
信露貴彦神社(しろきひこの かみのやしろ)
丹生郡(にふの こおり) 14座(大1座・小13座)
兄子神社(あにこの かみのやしろ)
雨夜神社(あまよの かみのやしろ)
大虫神社(貞・名神大)(おほむしの かみのやしろ)
斗布神社(とふの かみのやしろ)
長岡神社(なかをかの かみのやしろ)
麻氣神社(まけの かみのやしろ)
枚井手神社(ひらゐての かみのやしろ)
大山御板神社(おほやまみたの かみのやしろ)
佐佐牟志神社四座(ささむしの かみのやしろ しくら)
小虫神社(をむしの かみのやしろ)
雷神社(いかつち かみのやしろ)
今立郡(いまたちの こおり) 14座(並小)
灮山神社(ほやまの かみのやしろ)
國中神社二座(くになかの かみのやしろ)
石部神社(いそへの かみのやしろ)
岡本神社(をかもとの かみのやしろ)
・大瀧神社・岡太神社(越前市)
大瀧神社・岡太神社(おおたきじんじゃ・おかもとじんじゃ)は “紙漉きの御魂”と呼ぶに相応しき「川上御前(kawakami gozen)」を祀ります 里人は いくつ時代を超えても 感謝を忘れることなく 今も“越前和紙”の「紙漉きの紙祖神(かみのおやがみ)」を語り継ぎ仰ぎます
大瀧神社・岡太神社(越前市)
・奥の院 三社〈紙祖神・大瀧神社・岡太神社〉
・岡太神社(越前市粟田部町)
・神明社(鯖江市水落町)
須波阿須疑神社 三座(すはあすき かみのやしろ みくら)
丹津神社(につの かみのやしろ)
刀那神社(となの かみのやしろ)
小山田神社(をやまたの かみのやしろ)
鵜甘神社(うかん かみのやしろ)
加多志波神社(かたしはの かみのやしろ)
敷山神社(しきやまの かみのやしろ)
足羽郡(あすはの こおり) 13座(並小)
杉社郡神社(すきもりのこほり かみのやしろ)
土輪神社(つちのわの かみのやしろ)
・足羽神社に合祀(福井市足羽)
・神明社〈境内社 土宮〉(鯖江市水落町)
・八幡神社〈越前大宮〉(福井市大宮町)【参考論社】
直野神社(ならのの かみのやしろ)
麻氣神社(まけ かみのやしろ)
登知為神社(とちゐの かみのやしろ)
推前神社(をしさきの かみのやしろ)
与須奈神社(よすなの かみのやしろ)
山方神社(やまたの かみのやしろ)
・足羽神社に合祀(福井市足羽)
・神明神社(福井市宝永)
御門神社(みかとの かみのやしろ)
・足羽神社に合祀(福井市足羽)
分神社(わけの かみのやしろ)
神傍神社(かむそひの かみのやしろ)
於神社(うへの かみのやしろ)
・足羽神社に合祀(福井市足羽)
足羽神社(貞)(あすはの かみのやしろ)
・足羽神社(福井市足羽)
大野郡(をほのの こおり) 9座(並小)
磐座神社(いはくらの かみのやしろ)
・八幡神社〈越前大宮〉(福井市大宮町)
・磐座神社〈篠座神社の御霊水〉(大野市篠座)
篠座神社(しのくらの かみのやしろ)
・篠座神社(大野市篠座)
椛神社(かむはの かみのやしろ)
・樺八幡神社(福井市中手町)
・八幡神社(福井市東河原町)
・篠座神社に合祀(大野市篠座)
大欟磐座神社(おほつきいはくらの かみのやしろ)
坂門一事主神社(さかとひとことの かみのやしろ)
風速神社(かさはやの かみのやしろ)
國生大野神社(くになりおほのの かみのやしろ)
高於磐座神社(たかをいはくらの かみのやしろ)
荒嶋神社(あらしまの かみのやしろ)
坂井郡(さかのゐの こおり) 33座(並小)
布久漏神社(ふくろの かみのやしろ)
坂名井神社(さかなゐの かみのやしろ)
・八幡神社(坂井市春江町境元町)
・神明社(坂井市三国町)
・加奈井神社(坂井市三国町)
御前神社(みさき かみのやしろ)
都那髙志神社(つなこしの かみのやしろ)
・足羽神社に合祀(福井市足羽)
多祢神社(たねの かみのやしろ)
久米多神社(くめたの かみのやしろ)
意加美神社(いかみの かみのやしろ)
阿治波世神社(あちはせの かみのやしろ)
國神神社(くにかみの かみのやしろ)
井口神社(ゐくち かみのやしろ)
楊瀬神社(やなきせの かみのやしろ)
己乃須美神社(にのすみの かみのやしろ)
片岸神社(かたきしの かみのやしろ)
大溝神社(おほみその かみのやしろ)
比古奈神社(ひこなの かみのやしろ)
幣多神社(へいたの かみのやしろ)
紀倍神社(きへの かみのやしろ)
枚岡神社(ひらをか かみのやしろ)
・足羽神社に合祀(福井市足羽)
・秋葉神社〈足羽神社に合祀の枚岡神社旧地〉(福井市志比口)
・神明社(坂井市三国町)
・氷川神社(坂井市三国町)
・神明社〈境内社 平岡八幡or多賀社〉(鯖江市水落町)
毛谷神社(けたにの かみのやしろ)
柴神社(しはの かみのやしろ)
英多神社(ゆたの かみのやしろ)
鵜屎神社(うくその かみのやしろ)
伊伎神社(いきの かみのやしろ)
保曽呂伎神社(ほそろきの かみのやしろ)
横山神社(よこやまの かみのやしろ)
三國神社(みくにの かみのやしろ)
石田神社(いはたの かみのやしろ)
味坂神社(みさかの かみのやしろ)
髙向神社(たかむくの かみのやしろ)
笠間神社(かさまの かみのやしろ)
家津神社(いへつの かみのやしろ)
大湊神社(おほみなとの かみのやしろ)
絲前神社(いとさきの かみのやしろ)
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『延喜式神名帳(engishiki jimmyocho)』は 延長5年(927年)に編纂されました このページは
北陸道に鎮座する 352座『延喜式神名帳』の所載一覧
当時の「全国の官社」(祈年祭(毎年2月)に神祇官から幣帛を受ける神社)の一覧表が所載されています
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