土佐国(とさのくに)の式内社とは 平安時代中期〈927年12月〉に朝廷により編纂された『延喜式神名帳(Engishiki Jimmeicho)』に所載される当時の官社です 土佐国(とさのくに)には 21座(大1座・小20座)の神々が坐します 現在の論社を掲載しています
土佐國(とさのくに)について
土佐国(Tosanokuni)は 令制国の一つ〈南海道に属する〉
現在の・高知県
『古事記』には 四国の呼び名を「伊豫之二名島(いよのふたなしま)」
この島は 体一つに顔が四つある
伊豫国(いよのくに)は 愛比売(エヒメ)
讃岐国(さぬきのくに)は 飯依比古(イヒヨリヒコ)
阿波国(あわのくに)は 大宜都比売(オオゲツヒメ)
土佐国(とさのくに)は 建依別(タケヨリワケ)
と記しています
土佐国(とさのくに) 21座(大1座・小20座)
大社1座は1社〈名神大社〉
小社20座は20社
計21座は21社
※座は神の柱数 社は神社数
郡〈延喜式神名帳に記載〉
・安藝郡(あきの こおり) 3座(並小)
・香美郡(かみの こおり) 4座(並小)
・長岡郡(なかをかの こおり) 5座(並小)
・土佐郡(とさの こおり) 5座(大1座・小4座)
・吾川郡(あかはの こおり) 1座(小)
・幡多郡(はたの こおり) 3座(並小)
安藝郡(あきの こおり) 3座(並小)
室津神社(むろつの かみのやしろ)
・室津神社(室戸市室津)
室津神社(むろつじんじゃ)は 六国史『續日本紀』に「神護景雲元年(767年)夏六月の条に土佐国安芸郡小領凡直伊賀麻呂が奈良 西大寺に 稲二万束と牛六十頭を 献上」と記録されます 『延喜式神名帳(927年12月編纂)』には 土佐國 安藝郡 室津神社(むろつの かみのやしろ)と所載される室戸地方では 最も古い神社です
室津神社(室戸市室津船久保)〈延喜式内社 室津神社〉
多氣神社(たけの かみのやしろ)
・多氣神社・坂本神社(安芸郡奈半利町)
坂本神社(さかもとの かみのやしろ)
・多氣神社・坂本神社(安芸郡奈半利町)
・王子宮(安芸郡芸西村馬ノ上)《参考》
・宇佐八幡宮 境内社 坂本神社(安芸郡芸西村和食)《参考》
香美郡(かみの こおり) 4座(並小)
天忍穂別神社(あめをしほわけの かみのやしろ)
・石舟神社〈天忍穂別神社〉(香我美町山川)
小松神社(こまつの かみのやしろ)
・小松神社(香美市物部町別役)
深淵神社(ふかふちの かみのやしろ)
・深渕神社(香南市野市町西野)
大川上美良布神社(おほかはかみのみらふの かみのやしろ)
・大川上美良布神社(香美市香北町韮生野)
長岡郡(なかをかの こおり) 5座(並小)
豊岡上天神社(とよをかのかみあまつかみのやしろ)
・豊岡上天神社(南国市岡豊町常通寺島)
朝峯神社(あさみねの かみのやしろ)
・朝峯神社(高知市介良乙)
殖田神社(うへたの かみのやしろ)
・殖田神社(南国市植田)
小野神社(をのの かみのやしろ)
・小野神社(南国市岡豊町小蓮)
石土神社(貞)(いはつちの かみのやしろ)
・石土神社(南国市十市)
土佐郡(とさの こおり) 5座(大1座・小4座)
都佐坐神社(大)(とさの かみのやしろ)
・土佐神社(高知市一宮)
土佐神社(しなねさま)は 土佐国一之宮として高い格式を持ちます 古代より 神が宿る自然石「磐座(iwakura)」をお祀りしていて「礫石(tsubute ishi)」と呼ばれるこの石が この地に落ちて止まった処に社を建てて祀られたのが始まりとしていて 創祀は古代に遡ると云われます
土佐神社(高知市一宮)〈延喜式内大社・土佐國一之宮〉
・鳴無神社(須崎市浦ノ内)
〈土佐神社の 旧鎮座地〉
鳴無神社(おとなし じんじゃ)は 土佐神社(土佐国一之宮)の元宮とされています 伝説によれば 土佐に流されて浦ノ内湾に漂着した「一言主命」を奉斎したのが鳴無神社の始りです ここから祀り変える地を選ぶために「一言主命」が投げた大石が 落ちた所が 土佐神社境内の礫石と伝わります
鳴無神社(須崎市浦ノ内)
葛木男神社(かつらきをの かみのやしろ)
・葛木男神社(高知市布師田)
葛木咩神社(かつらきひめの かみのやしろ)
・葛木咩神社 古社地(高知市布師田)
・〈合祀先〉葛木男神社(高知市布師田)
郡頭神社(こをりつの かみのやしろ)
・郡頭神社(高知市鴨部上町)
朝倉神社(あさくらの かみのやしろ)
・朝倉神社(高知市朝倉)
吾川郡(あかはの こおり) 1座(小)
天石門別安國玉主天神社(あまのいはとわけのやすくにたまぬし かみのやしろ)
・天石門別安國玉主天神社〈貴船神社〉(いの町神谷)
・天石門別安國玉主天神社(越知町黒瀬)
幡多郡(はたの こおり) 3座(並小)
伊豆多神社(いつたの かみのやしろ)
・伊豆田神社(土佐清水市)
伊豆田神社(いつたじんじゃ)は 『延喜式神名帳(engishiki jimmeicho)』(927年12月編纂)に所載される由緒(格式ある歴史)を持っています 土佐国に鎮座しますが 伊豆の名を持つ 不思議な古社です
伊豆田神社(土佐清水市)
髙知坐神社(たかにちます かみのやしろ)
・高知座神社(宿毛市平田町戸内)
賀茂神社(かもの かみのやしろ)
・加茂八幡宮(黒潮町入野)
南海道に鎮座する 163座『延喜式神名帳』の所載一覧 に戻る
『延喜式神名帳(engishiki jimmyocho)』は 延長5年(927年)に編纂されました 当時の「全国の官社」(祈年祭(毎年2月)に神祇官から幣帛を受ける神社)の一覧表が所載されています このページは「西海道」に鎮座する(163座…大29(うち預月次新嘗10・さらにこのうち預相嘗4)・小134)神社です
南海道に鎮座する 163座『延喜式神名帳』の所載一覧