実践和學 Cultural Japan heritage

Shrine-heritager

大山神社(隠岐 知夫村仁夫)

大山神社(おおやまじんじゃ)は 島前(とうぜん)の知夫里島(ちぶりじま)鎮座します 島前内航船(いそかぜ)西ノ島別府港から 電動自転車を借りて乗り込みます 隠岐の島前カルデラ20分ほどで渡り 知夫里島(ちぶりじま)来居港到着 観光地の名勝「赤壁」方面に向かう途中に 仁夫地区があって その中の民家の裏側に鎮座しています

1.ご紹介(Introduction)

 この神社の正式名称や呼ばれ方 現在の住所と地図 祀られている神様や神社の歴史について ご紹介します

【神社名(Shrine name

大山神社(Oyama Shrine)
(おおやまじんじゃ)

 [通称名(Common name)]

【鎮座地 (Location) 

島根県隠岐郡知夫村仁夫2391

 [  (Google Map)]

 

【御祭神 (God's name to pray)】

《主》大山祇命Oyamatsumi no mikoto)

一宮大明神縁起』には 大山大明神 柴木彦明神

【御神格 (God's great power)】(ご利益)

【格  (Rules of dignity)

『延喜式神名帳Engishiki jimmeicho)所載社〈参考〉

【創  (Beginning of history)】

創建年代不詳

【由  (History)】

由緒不詳

一宮大明神縁起』より
 人皇42 大宝2年(702924日に見越仁夫牧の内 坂の上の大木森々たる中に大山住尊現れ 則を頂き その森を大山大明神として迎え奉った 仁夫里に座すはこの御神なり
万民 この神霊を尊び敬うことはもちろんで 万民御神の恩沢を蒙ること天地に等しい
そのいちじるしき事を教えようとしても 一朝一夕に成り難く 神秘のことは把握し難く 誠に此書は大海の一滴 九牛の一毛なり あなかしこ

知夫里島観光ガイドより

【境内社 (Other deities within the precincts)】

・祠2つばかり

【境外社 (Related shrines outside the precincts)】

この神社の予備知識(Preliminary knowledge of this shrine)

この神社は 由緒(格式ある歴史)を持っています

『延喜式神名帳Engishiki Jimmeicho)(927年12月編纂)に所載
(Engishiki JimmeichoThis record was completed in December 927 AD.

延喜式Engishiki)律令の施行細則 全50巻』〈平安時代中期 朝廷編纂
その中でも910を『延喜式神名帳Engishiki Jimmeicho)といい 当時927年12月編纂「官社」に指定された全国の神社式内社の一覧となっています

「官社(式内社)」名称「2861
・「鎮座する天神地祇」数「3132座」

[旧 行政区分](Old administrative district)
(神様の鎮座数)山陰道 560座…大37(うち預月次新嘗1)・小523
[旧 国 名 ](old county name)
(神様の鎮座数)隠岐国 16座(大4座・小2座)
[旧 郡 名 ](old region name)
(神様の鎮座数)知夫郡 7座(大1座・小6座)
[名神大 大 小] 式内小社

[旧 神社 名称 ] 大山神社
[ふ り が な ]おほやまの かみのやしろ)
[Old Shrine name]Ohoyama no kamino yashiro)

https://www.digital.archives.go.jp/DAS/meta/listPhoto?LANG=default&BID=F1000000000000004146&ID=M2014101719562090086&TYPE=&NO=画像利用
【原文参照国立公文書館デジタルアーカイブス  延喜式 刊本(跋刊)[旧蔵者]紅葉山文庫

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【オタッキーポイント】Points selected by Japanese Otaku)

あなたが この神社に興味が湧くような予備知識をオタク視点でご紹介します

『延喜式神名帳Engishiki Jimmeicho)(927年12月編纂)に所載
式内社隠岐國 知夫郡 大山神社」 3つの論社について

・大山神社(隠岐 西ノ島町美田)

一緒に読む
大山神社(隠岐 西ノ島町美田)

大山神社(おおやまじんじゃ)は 『延喜式神名帳』(927年12月編纂)に所載の式内社です 島前(とうぜん)の西ノ島の最高峰である焼火山(たくひやま)の北麓 美田に鎮座します 焼火山(たくひやま)は 隠岐の島前カルデラを生み出した火山島の中央火口丘の名残りです 約600万年前に現在の島の原型が造り出されました 隠岐を創り出した源を神体山として祀る神社です

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・大山神社(隠岐 知夫村仁夫)〈参考〉

一緒に読む
大山神社(隠岐 知夫村仁夫)

大山神社(おおやまじんじゃ)は 島前(とうぜん)の知夫里島(ちぶりじま)に鎮座します 島前内航船(いそかぜ)に西ノ島の別府港から 電動自転車を借りて乗り込みます 隠岐の島前カルデラを20分ほどで渡り 知夫里島(ちぶりじま)来居港に到着 観光地の名勝「赤壁」方面に向かう途中に 仁夫地区があって その中の民家の裏側に鎮座しています

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・焼火神社(隠岐 西ノ島町美田 焼火山)〈参考〉

一緒に読む
焼火神社(隠岐 西ノ島町美田)

焼火神社(たくひじんじゃ)は 『延喜式神名帳』(927年12月編纂)所載の式内社の参考論社ですが むしろ式外社と考えられています 島前(とうぜん)の西ノ島の最高峰である焼火山(たくひやま)は 隠岐の島前カルデラを生み出した火山島の中央火口丘の名残りです 約600万年前に現在の島の原型が造り出されました 隠岐を創り出した源を神体として祀る神社です

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『延喜式神名帳Engishiki Jimmeicho)(927年12月編纂)に所載
その他の「大山神社」と称する式内社の論社について

式内社美濃國 賀茂郡 大山神社

・大山神社(加茂郡富加町大山) 

 

・大山白山神社(加茂郡白川町水戸野)

 

式内社出雲國 神門郡 大山神社

大山神社出雲市小山町

一緒に読む
大山神社(出雲市小山町)

大山神社(おおやまじんじゃ)は 『出雲國風土記733 AD.』神門郡 神祇官社「大山社(おおやま)のやしろ」とされ 古老の伝承によると 現在の小山町東北端 大塚町との境辺りに小高い丘陵地があり そこに大山社として祀られていた 度重なる洪水により下流に押し流され 現在地に留まって鎮座まし坐したと伝わります

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神社にお詣り(For your reference when visiting this shrine)

この神社にご参拝した時の様子をご紹介します

島前(とうぜん)の知夫里島(ちぶりじま)鎮座します 島前内航船(いそかぜ)西ノ島別府港から 電動アシスト自転車を借りて乗り込みます
隠岐の島前カルデラ20分ほどで渡り 知夫里島(ちぶりじま)来居港到着

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一山超えて 天佐志比古命神社(一宮神社)お詣りをしてから 観光地の名勝「赤壁」方面に向かいます こちら側の海は 隠岐カルデラではなく 天候も良く 波一つありませんでしたが 日本海の外海になります 知夫郵便局の前の湾海岸沿いに進むともうひと山あります

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電動アシスト自転車で良かったと想いながら 上がりきると
眼下に美しい海と港 仁夫地区の民家が点在していて その先にアカハゲ山が見えてきました
もしかすると この大山神社(隠岐 知夫村仁夫)は アカハゲ山を大山としていて その遥拝所であるのかもしれません

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仁夫地区からは 川沿いに陸に入っていきます その中の民家の裏側に鎮座していますが 通り過ぎてしまったようで 神社の裏側の山道まで上がってしまいました

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ゆっり下りながら進むと 山裾に鎮座しています
大山神社(Oyama Shrine)に参着

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人が通れる広さの参道を進むと 鳥居の建つ境内迄の石段が工事用のコーンで立入禁止になっています
御近所の方が 畑におられたのでお聞きしてみると 前回の台風で 階段が崩壊したり 鳥居も社殿も危険なので 立入禁止にしているとのこと どこから来たのか聞かれまして 埼玉県ですと答えると 言葉を失ったようにびっくりした後で ご苦労様です と言葉をかけて頂きました

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遠路お詣りに参りましたが かような訳で階段の下に

賽銭をおさめ お祈りをします 
ご神威に添い給うよう願いながら礼 鎮まる御祭神に届かんと かん高い柏手を打ち 両手を合わせ祈ります

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ここからは 上がれませんので 望遠で鳥居の辺りをズームすると 木漏れ日が邪魔するのか フォーカスが合いません
天候は スッキリと晴れているのですが 鳥居の先だけ 雲のようなもやっとしたものが立ち込めて居て 何度シャッターを切っても同じです 電源を入れ直しても同じで 明らかに変です

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一眼レフを諦めて スマホで撮影してみると絶句
ああ きっと 御祭神のなせる業だと 遠路はるばるお詣りに来たことへ よく来たなと知らせて頂いたのに違いないと 感じて 深く深く頭を垂れて 感謝します

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神社の伝承(A shrine where the legend is inherited)

この神社にかかわる故事や記載されている文献などをご紹介します

『隠州神名帳(Onshu Shinmeicho)』〈貞観5年(863)付の太政官符の命により編纂〉に記される伝承

知夫郡の15座の内に 大山明神 として記されています

【意訳】

知夫郡
従三位上 大山明神

【原文参照】国立公文書館デジタルアーカイブス『隠州神名帳』続群書類従[書誌事項]写本https://www.digital.archives.go.jp/DAS/meta/listPhoto?LANG=default&BID=F1000000000000037315&ID=M1000000000000066833&TYPE=&NO=

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大山神社(Oyama Shrine) (hai)」(90度のお辞儀)

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隠岐国 式内社16座(大4座・小2座)について に戻る

一緒に読む
隠岐国 式内社16座(大4座・小2座)について

隠岐の式内社とは 平安時代中期〈927年12月〉に朝廷により編纂された『延喜式神名帳(Engishiki Jimmeicho)』に所載されている 隠岐國の16座(大4座・小12座)の神社のことです 現在の論社は 22神社となり 隠岐の固有の神々を祀る神社が多く貴重です

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世界文化遺産「富士山-信仰の対象と芸術の源泉」のクライテリア(iii)として「古代から今日に至るまで山岳信仰の伝統を鼓舞し続けてきた 頂上への登拝と山麓の霊地への巡礼を通じて 巡礼者はそこを居処とする神仏の霊能を我が身に吹き込むことを願った」と記されます

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宇佐八幡宮五所別宮(usa hachimangu gosho betsugu)は 朝廷からも厚く崇敬を受けていました 九州の大分宮(福岡県)・千栗宮(佐賀県)・藤崎宮(熊本県)・新田宮(鹿児島県)・正八幡(鹿児島県)の五つの八幡宮を云います

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對馬嶋(つしまのしま)の式内社とは 平安時代中期〈927年12月〉に朝廷により編纂された『延喜式神名帳』に所載されている 対馬〈対島〉の29座(大6座・小23座)の神社のことです 九州の式内社では最多の所載数になります 對馬嶋29座の式内社の論社として 現在 67神社が候補として挙げられています