越後国(えちごのくに)の式内社とは 平安時代中期〈927年12月〉に朝廷により編纂された『延喜式神名帳(Engishiki Jimmeicho)』に所載される 越後国 56座(大1座・小55座)の神社です
越後国(えちごのくに)について
越後国(Echigonokuni)は 令制国の一つ〈北陸道に属する〉
現在の・新潟県本州部分 および 粟島
北陸道は 4世紀以降 大和朝廷の支配下となったと考えられています
7世紀頃に 大国であった高志国(こしのくに)が 高志道前・高志道中・高志道後の3国に分割された
その後 この3国は 高志前・高志中・高志後と呼ばれ
高志国(こしのくに)が 越国(こしのくに)と表記され
大宝律令(たいほうりつりょう)制定〈701年〉により 鋳造された国印には 越前・越中・越後の表記となっている
大宝2年(702)越中国から親不知以東〈頸城郡、古志郡、魚沼郡、蒲原郡の四郡〉を譲り受ける
和銅元年(708)北方に領域を伸ばし 出羽郡を新しく設置し 前後して出羽柵の築造と柵戸の移住が行われた
和銅5年(712)出羽郡が 出羽国として分離する
その後に続く 越後国(えちごのくに)の形となる
天平16年(743)佐渡国を併合したが
天平勝宝4年(752)元に復した
越後国(えちごのくに) 56座(大1座・小55座)
大社 1座は 1社〈すべて名神大社〉
小社55座は53社
計56座は54社
※座は神の柱数 社は神社数
郡〈延喜式神名帳に記載〉
・頸城郡(くひきの こおり) 13座(並小)
・古志郡(こしの こおり) 6座(並小)
・三嶋郡(みしまの こおり) 6座(並小)
・魚沼郡(いをぬの こおり) 5座(並小)
・蒲原郡(かんはらの こおり) 13座(大1座・小12座)
・沼垂郡(ぬたりの こおり) 5座(並小)
・磐舩郡(いはふねの こおり) 8座(並小)
頸城郡(くひきの こおり) 13座(並小)
奴奈川神社(ぬなかはの かみのやしろ)
・天津神社・奴奈川神社(糸魚川市一の宮)
天津神社(あまつじんじゃ)・奴奈川神社(ぬなかわじんじゃ)は ・天神を祀る「天津神社」・国津神を祀る「奴奈川神社」が すぐ横に並んで祀られています 鎮座している土地は 富山県との境に位置する新潟県最西端の糸魚川市です 縄文期よりのヒスイの産地として名高い地です 翡翠は古代は「玉」とされて大変貴重な神器でありました 「奴奈川神社」では ヒスイの神「奴奈川姫命(nunakawa hime no mikoto)」を祀ります
天津神社・奴奈川神社(糸魚川市一の宮)
・白山神社(糸魚川市能生)
能生白山神社(のうはくさんじんじゃ)は 白山信仰の開祖 泰澄大師(682-767)が 能生白山神社に仏像を安置布教し 社号を白山権現に改めたと伝えられています 『延喜式神名帳』(927年12月編纂)所載の越後国 頸城郡 奴奈川神社(ぬなかはの かみのやしろ)の論社です
白山神社(糸魚川市能生)
・奴奈川神社(糸魚川市田伏)
奴奈川神社(ぬながわじんじゃ)は 社伝では 第13代 成務天皇の御代 市入命が越後国の国造となり当地に来て 奴奈川姫命の子 建沼河男命の裔 長比売命を娶り 奴奈川姫命の社を建て 神田神戸を寄附したと伝わります『延喜式神名帳』(927年12月編纂)所載の越後国 頸城郡 奴奈川神社(ぬなかはの かみのやしろ)の論社です
奴奈川神社(糸魚川市田伏)
大神社(おほ かみのやしろ)
・天津神社・奴奈川神社(糸魚川市)
天津神社(あまつじんじゃ)・奴奈川神社(ぬなかわじんじゃ)は ・天神を祀る「天津神社」・国津神を祀る「奴奈川神社」が すぐ横に並んで祀られています 鎮座している土地は 富山県との境に位置する新潟県最西端の糸魚川市です 縄文期よりのヒスイの産地として名高い地です 翡翠は古代は「玉」とされて大変貴重な神器でありました 「奴奈川神社」では ヒスイの神「奴奈川姫命(nunakawa hime no mikoto)」を祀ります
天津神社・奴奈川神社(糸魚川市一の宮)
・大神社(糸魚川市平)
・大野神社(糸魚川市大野)
・藤崎神社(糸魚川市藤崎)
・大神社(上越市吉川)
・関山神社(妙高市関山)
阿比多神社(あひたの かみのやしろ)
居多神社(ゐたの かみのやしろ)
・居多神社(上越市)越後国一之宮
居多神社(こたじんじゃ)は 『延喜式神名帳』(927年12月編纂)に所載の式内社で 越後国一之宮とされる由緒ある古社です 1207年には越後へ配流された親鸞聖人が 最初に参拝した地とされ 親鸞聖人が念じたところ境内の芦が一夜にして片葉になったという「片葉の芦」の伝説が残ります その時代の境内地は 日本海に面する聖人上陸の地の西方にあったと伝わりますが 慶應2年(1866)海岸侵食により崩壊したため 社殿を解いて神官宅地内に遷し その後 明治12年(1879)に 現在の境内地に遷座したと伝えています
居多神社(上越市)越後国一之宮
佐多神社(さたの かみのやしろ)
物部神社(もののへの かみのやしろ)
・物部神社(上越市清里区)
物部神社(もののべじんじゃ)は 『延喜式神名帳』(927年12月編纂)所載の式内社「越後國 頸城郡 物部神社」です かつては 武士(もののふ)村に鎮座し 山王権現〈日吉神〉と呼ばれていました その後 田中村新田に遷座 昭和46年4月 圃場整備事業のため現在地〈南田中〉に遷座しました
物部神社(上越市清里区)
水嶋礒部神社(みつしまいそへの かみのやしろ)
菅原神社(すかはらの かみのやしろ)
・菅原神社(上越市清里区菅原)
五十君神社(いそきみ かみのやしろ)
・五十君神社(上越市三和区所山田)
五十君神社(いぎみじんじゃ)は 社伝には祭神 五十日帶日子命(いかたらしひこのみこと)は大賀・不盡の二臣を従へて越後国に下り 池溝開発にあたり 頸城郡高志八岐村(所山田)で崩御された 大賀・不盡の二臣はこの地に留まり 命の神霊を奉祀 第12代景行天皇の御勅により五十王神社として奉り 神亀三年(726)五十君神社と改めた 式内社 越後國 頸城郡 五十君神社(いそきみかみのやしろ)とされます
五十君神社(上越市三和区所山田)
江野神社(えのの かみのやしろ)
青海神社(あをうみ かみのやしろ)
圓田神社(えんたの かみのやしろ)
・圓田神社(上越市名立区丸田)
・圓田神社(上越市柿崎区岩手)
斐太神社(ひたの かみのやしろ)
・斐太神社(妙高市宮内)
古志郡(こしの こおり) 6座(並小)
三宅神社二座(みやけの かみのやしろ ふたくら)
桐原石部神社(きりはらのいそへ かみのやしろ)
都野神社(つの かみのやしろ)
小丹生神社(をにふ かみのやしろ)
宇奈具志神社(うなくしの かみのやしろ)
三嶋郡(みしまの こおり) 6座(並小)
御嶋石部神社(みしまのいそへ かみのやしろ)
物部神社(もののへ かみのやしろ)
・二田物部神社(柏崎市西山町)
鵜川神社(うかはの かみのやしろ)
多多神社(たたの かみのやしろ)
三嶋神社(みしまの かみのやしろ)
・三島神社(柏崎市剣野町)
・三嶋神社(長岡市大積三島谷町)
石井神社(いはゐの かみのやしろ)
魚沼郡(いをぬの こおり) 5座(並小)
魚沼神社(いをぬの かみのやしろ)
・魚沼神社(小千谷市土川)
・魚沼神社(湯沢町神立)
・坂本神社(南魚沼市大倉)
・坂本神社(南魚沼市宮)
・八幡宮(南魚沼市八幡)
・伊米神社 八幡宮(小千谷市)
大前神社(おほさきの かみのやしろ)
・大前神社(南魚沼市大崎)
坂本神社(さかもとの かみのやしろ)
・坂本神社(南魚沼市大倉)
・日吉神社(南魚沼市田崎)
・八幡宮(南魚沼市八幡)
・魚沼神社(湯沢町神立)
・坂本神社(南魚沼市宮)
伊米神社(いめの かみのやしろ)
・伊米神社 八幡宮(小千谷市)
・清水川辺神社(魚沼市小出島)
・諏訪神社(魚沼市四日町)
・諏訪神社(魚沼市虫野)
・一宮神社(南魚沼市大里)
・伊米神社(南魚沼郡湯沢町)
川合神社(かはあひの かみのやしろ)
・川合神社(長岡市東川口)
・明口神社(小千谷市川井)
・諏訪神社(魚沼市四日町)
蒲原郡(かんはらの こおり) 13座(大1座・小12座)
青海神社二座(あをうみの かみのやしろ ふたくら)
宇都良波志神社(うつらはしの かみのやしろ)
伊久禮神社(いくれの かみのやしろ)
槻田神社(つきたの かみのやしろ)
小布勢神社(をふせの かみのやしろ)
伊加良志神社(いからしの かみのやしろ)
・五十嵐館跡(三条市飯田)
〈五十嵐神社 旧鎮座地〉
・五十嵐神社(三条市飯田)
・八木ヶ鼻(三条市院内)
〈八木神社 旧鎮座地〉
・八木神社(三条市院内)
伊夜比古神社(貞・名神大)(いやひこの かみのやしろ)
・弥彦神社(弥彦村)
弥彦神社(いやひこじんじゃ)は 創建から2400年以上であるとも云われ 万葉集にも詠われる由緒ある歴史を持つ古社です 御祭神は 天照大神の曾孫の天香山命(あめのかごやまのみこと)を祀り 人々からは「おや彦さま」と呼ばれ 信仰を集めてきた越後国一之宮です
彌彦神社(弥彦村)越後国一之宮
・彌彦神社奥宮 御神廟(弥彦山頂上)
彌彦神社 奥宮 御神廟は 弥彦山の頂上に鎮座します 越後国開拓の祖神「天香山命 (あめのかごやまのみこと)」と その妃神「熟穂屋姫命(うましほやのひめのみこと)」が 祀られているとされる御神廟です 弥彦山は 7~8世紀の万葉集にも詠われている古くからの信仰の歴史を持ちます
彌彦神社 奥宮 御神廟(弥彦山頂上)
長瀬神社(なかせの かみのやしろ)
中山神社(なかやまの かみのやしろ)
旦飯野神社(あさひいいのの かみのやしろ)
舩江神社(ふなえの かみのやしろ)
土生田神社(つちふたの かみのやしろ)
沼垂郡(ぬたりの こおり) 5座(並小)
大形神社(おほかたの かみのやしろ)
市川神社(いちかはの かみのやしろ)
石井神社(いしゐの かみのやしろ)
美久理神社(みくり かみのやしろ)
川合神社(かはあひの かみのやしろ)
磐舩郡(いはふねの こおり) 8座(並小)
石舩神社(いはふねの かみのやしろ)
・石船神社(村上市岩船三日市)
蒲原神社(かんはらの かみのやしろ)
西奈弥神社(にしなみの かみのやしろ)
荒川神社(あらかはの かみのやしろ)
多伎神社(たきの かみのやしろ)
・多岐神社(村上市岩ケ崎)
・河内二柱神社(村上市高根)
・大山祇神社〈神明社〉(村上市指合)
・河内神社(村上市宮ノ下)
・多岐神社(村上市板屋越)
漆山神社(うるしやまの かみのやしろ)
桃川神社(ももかはの かみのやしろ)
湊神社(みなとの かみのやしろ)
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『延喜式神名帳(engishiki jimmyocho)』は 延長5年(927年)に編纂されました このページは
北陸道に鎮座する 352座『延喜式神名帳』の所載一覧
当時の「全国の官社」(祈年祭(毎年2月)に神祇官から幣帛を受ける神社)の一覧表が所載されています
「北陸道」に鎮座する(352座…大14(うち預月次新嘗1)・小338)神社の一覧表です