次から始まる 大国主神の神話のプロローグとして 描かれる
須佐之男命(すさのをのみこと)の系譜が説かれ 大国主神の出生が紐解かれていきます
大国主神(おほくにぬしのかみ)の亦名(またのな)を 五つ挙げています
「大国主神(おおくにぬしのかみ)
亦名(またのな)は 大穴牟遅神(おほなむじのかみ)
亦名(またのな)は 葦原色許男神(あしはらしこをのかみ)
亦名(またのな)は 八千矛神(やちほこのかみ)
亦名(またのな)は 宇都志国玉神(うつしくにたまのかみ)
合わせて 五つの御名(みな)あり」
・刺田比古神社(和歌山市)《主》刺国大神(大国主神の母神 刺国姫の父神)
『古事記』神話には
「此の神〈天之冬衣神〉刺国大神(さしくにおおかみ)の女(むすめ)名は 刺国若比売(さしくにわかひめ)を娶り産んだ子は 大国主神(おおくにぬしのかみ)」と記されます
・刺田比古神社(和歌山市片岡町)
刺田比古神社(さすたひこじんじゃ)は 『延喜式神名帳』(927年12月編纂)所載の紀伊国 名草郡「刺田比古神社(さしたひこの かみのやしろ)」とされます 中古に荒廃し その後 再興され 江戸時代には 徳川吉宗公〈産土神の拾い親〉開運出世の神として 徳川八代将軍ゆかりの国家安泰の祈願の社でした
刺田比古神社(和歌山市片岡町)
『古事記(Kojiki)〈和銅5年(712)編纂〉』 に記される伝承
【抜粋意訳】
此の神〈深渕之水夜礼花神〉天之都度閇知泥神(あめのつどへちねのかみ)を娶り 産んだ子は 淤美豆奴神(おみづぬのかみ)
此の神〈淤美豆奴神〉布怒豆怒神(ふぬづぬのかみ)の女(むすめ) 名は 布帝耳神(ふてみみ)を娶り 産んだ子は 天之冬衣神(あめのふゆきぬのかみ)
此の神〈天之冬衣神〉刺国大神(さしくにおおかみ)の女(むすめ) 名は 刺国若比売(さしくにわかひめ)を娶り 産んだ子は
大国主神(おおくにぬしのかみ)
亦名(またのな)は 大穴牟遅神(おほなむじのかみ)
亦名(またのな)は 葦原色許男神(あしはらしこをのかみ)
亦名(またのな)は 八千矛神(やちほこのかみ)
亦名(またのな)は 宇都志国玉神(うつしくにたまのかみ)
合わせて 五つの御名(みな)あり
【原文参照】
➁稻羽之素菟(いなばのしろうさぎ)と 八上比売(やがみひめ) に進む
稻羽之素菟(いなばのしろうさぎ)では 助けられた 菟(うさぎ)が予言した その通り 稲羽の八上比売(やがみひめ)を 大穴牟遅神(おほなむじのかみ)が得ることになっていきます
➁稲羽之素菟(いなばのしろうさぎ)と 八上比賣(やがみひめ)
”時の架け橋” 大国主神(おほくにぬしのかみ)
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大国主神(おほくにぬしのかみ)が 坐(ましま)す 古代出雲の神代の舞台へ行ってみたい 降積った時を振り払うように 神話をリアルに感じたい そんな私たちの願いは ”時の架け橋” があれば 叶うでしょう 『古事記(こじき)』〈和銅5年(712)編纂〉に登場する神話の舞台は 現在の神社などに埋もれています それでは ご一緒に 神話を掘り起こしましょう
”時の架け橋” 大国主神(おほくにぬしのかみ)『古事記』に登場する神話の舞台